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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 科技日報
- 元記事公開日:
- 2013/05/27
- 抄訳記事公開日:
- 2013/09/01
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中英両国の学術界は、化学分野で世界トップレベルのジャーナルを共同発刊へ
- 本文:
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2013年5月27日付の「科技日報」ネット版は、中英両国は化学分野で世界トップレベルのジャーナルを共同発刊することを報道した。この記事ではその概要をまとめる。
中国とイギリス両国の化学分野の関係機関は5月23日にMOUを結び、この分野における世界トップレベルのジャーナルを共同で発刊することとなった。これには、中国側から中国化学会(CCS)、北京大学、清華大学と中国科学院上海有機化学研究所、イギリス側から英国王立化学会(RSC)が参加する。また、共同発刊のジャーナルは、「無機化学フロンティア」と「有機化学フロンティア」の2誌とされる。
中英双方のこの協力の背景に、「近年化学分野で世界1位を保つ中国発の論文投稿量と特許出願量に比べて、中国の学術誌が遥かに遅れ、世界出版強国までに大きな差がある」(CCS会長を務める姚建年院士)という問題意識があるとみられる。また、今回の協力について、RSCの最高執行責任者(CEO)であるRobert Parker氏は、中国の論文は数量と品質ともに顕著に発展していることを評価し、「ジャーナルの発刊によって、研究者間の学術の交流・共有を促進したい」と期待を述べた。
共同ジャーナルの運営については、①参加機関の出資比率によって権利を配分する、②世界から編集者を招へいする(例えば、「有機化学フロンティア」は、編集長に上海有機化学研究所の麻生明院士、副編集長には日本、米国、欧州と中国からの者が就く)、③投稿論文の査読は、国際慣例のやり方を導入する、④中国人著者の投稿数を全体の25%以内に控える等が明確にされているという。
[JST北京事務所]