[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立航空宇宙研究所(ONERA)
元記事公開日:
2013/07/25
抄訳記事公開日:
2013/09/19

未来エンジンの高性能風洞試験「Z49」

Z49, le super banc d’essai en soufflerie pour les moteurs du futur

本文:

国立航空宇宙研究所(ONERA)の2013年7月25日標記報道発表によると、ONERAはこのほどモダーンにある大型風洞「S1MA」においてオープンローターエンジンのモデル試験に成功した。概要は以下のとおり。

逆回転オープンローター(CROR)の第1次性能試験「Z49」は風洞「S1MA」において全面的な成功を収めた。ONERAが考案し所有するこの性能試験基盤ではすべての作動領域について試験を実施した。すなわちマッハ0.15からマッハ0.80まで、エンジンの回転数や出力の全域で試験された。

ONERAが初めて採択して搭載したオプション機器類はすべて順調に稼動し、試験結果は良好であった。本試験基盤は機械的にも完璧な安定性を示した。

空力音響測定の面では、近傍領域および遠隔領域において非常に興味深い結果が得られた。空気力学に関してはプロペラの回転に対して層流・乱流遷移の測定を赤外線測定(ONERAが開発した方法)により実施して、優れた結果が得られた。

ONERAが設計・製造した2個の回転計により、2つのプロペラの各々についてそのトルクの6つの構成要素の測定を可能にした。また全く新規の遠隔測定システムにより、モデルから得られるデータの取得、デジタル化、伝送を高頻度で可能にした。

得られたデータは、気流の詳細な把握や生成される現象および騒音の伝播に関する正確な知識獲得に役立てられると同時に、今後の航空力学的・空力音響学的シミュレーションの展開・検証にも役立てられる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]