[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2013/07/26
抄訳記事公開日:
2013/08/20

欧州の300万トンの廃タイヤをリサイクル

Recycling Europe's three million tonnes of tyre waste

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2013年7月26日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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世界で寿命を迎える10億本近くのタイヤのうち、およそ3億5,000万本をEUが占めている。そしてこの数は毎年増加している。

廃タイヤは、完全にリサイクルできる可能性がある。回収された材料は他に転用可能なため、この大量の廃棄物の流れが環境に及ぼす影響を低減させることができる。これを目標として、EUが資金提供するプロジェクト「TyGRE(「廃タイヤガス化残留物から得る高付加価値材料(High added value from waste tyre gasification residues)」)」は、欧州の廃タイヤ(毎年350万トンと推定される)の新たな用途を模索している。

タイヤには、スチールのほか大量の有機材料が含まれているが、これは石炭やバイオマスに代わる燃料源として、また高付加価値副産物の二次原料として利用することができる。プロジェクト・チームは現在、セラミック材料、炭化ケイ素に加え、燃料ガスや「合成ガス」(主に水素と一酸化炭素、二酸化炭素、メタンを混合したもの)の生産を可能にするプロセスを通じて、この資源を利用する新たな方法を調査している。

本プロジェクトにはEUから3.3百万ユーロの研究費が配賦されており、研究コンソーシアムにはタイヤのリサイクル業者、セラミックパウダーの最終利用者、熱分解炭素製造業者などの価値連鎖(バリューチェーン)を代表する企業と研究者が参加している。

[JSTパリ事務所]