[本文]
-
- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2013/08/16
- 抄訳記事公開日:
- 2013/09/25
-
良いアイデアをより迅速に実用化
- 本文:
-
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、2010年に、科学的研究のイノベーションの可能性を確認するための助成制度であるVIPをスタートさせたが、その現状、評価について以下のような概略発表を行った。
研究から市場への道程はより短く、より迅速でならなければならない。しかしこの段階に企業や投資家は、研究成果の実用化可能性がはっきりせず、その実用化に高い財政的リスクを見出すことが多い。この間に橋を架ける意味合いからBMBFは、科学研究のイノベーションの可能性を確認するための助成制度であるVIPをスタートさせた。その後の評価から得られた初めての結果は、VIPは連邦政府のハイテク戦略の枠組みの中でイノベーション振興の新しい基盤として、その対象グループのニーズと合致したものであることが証明されている。この架け橋となる助成策への需要は高く、現在既に90以上の計画が総額約1億ユーロで振興されており、そのほか専門化グループの評価を受けた複数のプロジェクトが今後さらにスタートされることになっている。
BMBFのヴァンカ大臣は「VIPにより我々は未開発の可能性を認識し、その開発を図るための環境を構築してきた。申請の件数と、特にその質は、ドイツには多数の革新的アイデアを有する優秀な研究土壌が現存することを示している」と語った。申請の約2/3は大学からのものであるが、大学外研究機関もこの制度に大きく注目している。
活動対象となる技術分野の幅は非常に広く、実用化についての検討により利用可能とされる科学的な認識がいかに多様なものであるかを示している。例えば痛みの処置を目的とする新しい薬剤でも、炎症部分に正確に処置され、従来の薬剤よりも副作用が少ないものが開発、検証されている。また他にも、太陽電池で、原材料を節約して安価な材料を利用しながら、同等の品質を得られるというコスト削減型のものを製造することを目標した計画もある。
[DW編集局]