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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
- 元記事公開日:
- 2013/08/21
- 抄訳記事公開日:
- 2013/08/31
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落雷の予測
- 本文:
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欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2013年8月21日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===思いもよらないことが起こることを、「雷に打たれたようだ」と表現することが多い。だが実際に雷が落雷し、気象に関連する代表的な死亡・傷害原因のひとつとなっている。加えて、空港や病院、競技場、送電線をはじめとする重要なインフラ施設は、落雷の影響を受けることが多い。特に電子部品は、落雷による電誘導過渡電圧に弱い。
このため、雷の正確なデータに対する潜在的な需要は極めて大きい。多くのEU加盟国の国立気象業務機関(National Meteorological Services)(MET)は、すでに雷のデータを一部提供しているが、こうした情報提供事例の大半は森林火災の発生によるものである。EUで発生する森林火災のうち、落雷を原因とするものは全体の16%にのぼると推定されており、毎年その抑制措置に7,000万ユーロが費やされている。
しかし、このようなデータは最終利用者にとっては非常に高価で、十分に効果を上げるほどの正確性を備えていないことが多い。EUが資金供与するLOLIGHT(雷のマッピング&スーパーセル追跡システム(Lightning Mapping and Supercell Tracking System))プロジェクトは、100メートルの精度で雷を検知することのできる低コストのシステムを開発することで、この問題に対処しようとしている。
このシステムはまた、雷の発生をリアルタイムで追跡、予測し、200キロメートルの範囲にわたって雷の発生パターンをマッピングすることが可能である。
[JSTパリ事務所]