[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立宇宙研究センター(CNES)
元記事公開日:
2013/08/23
抄訳記事公開日:
2013/10/10

人工衛星「プランク」がその任務を終了

Le satellite Planck a achevé sa mission

本文:

国立科学研究センター(CNRS)の2013年8月23日標記報道の概要は以下のとおり。

「プランク」衛星は宇宙滞在1554日を過ぎて2013年8月14日その観測任務を終了した。オルセーの宇宙天体物理学研究院(IAS: CNRS/パリ南大学)の制御下で作動した高周波数装置(HFI)による測定は2012年1月14日に停止しているが、低周波数装置(LFI)は稼動温度がより高いので、さらに約600日の稼動が可能であった。

「プランク」衛星はHFIとLFIの2台の装置を搭載し、第1に電波領域で、第2に遠赤外領域での宇宙観測を行ってきた。HFIによる測定はオルセーのIASの実行制御の下に実施された。「プランク」は2013年4月、かって得られたことのない高解像画像により宇宙で初めてとなる成果をもたらした。

HFI装置のセンサーは-273.05℃の極低温でのみ稼動可能で、この極低温への到達に必要な冷却システムは特別なガスを消費する。積載されていたガスのストックを2012年はじめに使い尽くしたので、HFIは一定の成果を残した後停止された。しかしLFIは観測の継続が可能であった。

ミッションは2013年8月14日まで延長されて、LFIにより8つの完璧な宇宙地図(HFIでは5つ)の作成が可能になった。

国立宇宙研究センター(CNES)、CNRS、複数の大学の支援を受けて、フランスの複数の研究室がHFI装置の設計、開発、実行制御に決定的役割を果たした。

[DW編集局+JSTパリ事務所]