[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2013/09/09
抄訳記事公開日:
2013/10/11

石油を使わない玩具と食品保存ケース

Frischhalteboxen und Spielzeug ohne Erdöl

本文:

石油を使わない玩具と食品保存ケース

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、ライプツィッヒで今日から開催される「持続性に関する科学フォーラム(FONA)」について概略以下の報道発表を行った。

FONAの主要テーマは、エネルギー、気候、海洋、沿岸、極地等の研究に関する最新の成果ならびに資源効率、水・土壌マネジメント、種の多様性、持続性の社会的問題等に関する研究である。350名を超える科学者が参加し、脱石油型の玩具や保存ケースの持続性研究の動向などについて意見交換を行う。

BMBFヴァンカ大臣はフォーラムの開会式にあたり、「研究によって石油など化石燃料を植物資源に取って替えることができるならば、我々は持続的発展の道に近づくことになる。しかしながら、こうした研究結果が実際に我々の生活を変えることができるのか、が大切である。このため、応用の可能性に関する問題を議論することは、大きな意味を持っている。優れたアイデアが経済、社会に生かされて初めて我々はより良い未来を創ることができる」と語った。
FONAフォーラムは持続性に関する科学の「博覧会」であり、以下のような最新の研究結果に注目している。

石油代替バイオ資源:
プラスチックに含まれる石油を植物原料によって代替。Tecnaroというヴュルッテンベルク地方の中小企業の研究者は、重要なプラスチックにおいてその石油成分の90%を木材の廃材からのバイオマテリアルによって代替することに成功。最初の製品が玩具と食品保存ケース。将来的には歯ブラシ、手袋、靴の中敷き等を製造。

ザクセン州で鉱山のぼた山を資源利用
フライブルクに新設されたヘルムホルツ資源技術研究所(HZDR)では、鉱山のぼた山からの有効資源回収を計画。現在ザクセン州内20の拠点で銀、インディウム、亜鉛、リチウム、錫、タングステン等の有無を調査中。ぼた山からの資源利用は環境保護にも通じ、新しい雇用の創設にも繋がると期待。

持続性研究はBMBFの助成戦略目標の一つであり、技術と社会の架け橋ともなるもの。BMBFは、持続性研究への助成を2004年の2億2,000万ユーロから2013年にはほぼ2倍の4億5,070万ユーロまで増している。このほか、BMBFはヘルムホルツ協会及びライプニッツ協会における持続性プロジェクトを年間3億ユーロで助成している。
詳細情報等:www.fona.de/en/index.php

[DW編集局]