[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2013/09/10
抄訳記事公開日:
2013/10/15

レアアース確保のための研究

Forschung zur Gewinnung von Seltenen Erden gestartet

本文:

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は「r4 -資源効率のための革新的技術‐経済戦略的資源の確保に関する研究」と題する研究助成計画をスタートさせ、これに関して概略以下のような報道発表を行った。

同計画は、工業国としての指導的位置づけにあるドイツが特に重要な資源を獲得していけるよう、その可能性を引き上げることを目標にしている。雇用と経済的な繁栄を確保するための重要な前提であり、とりわけ非エネルギー鉱物資源の生産、精製、リサイクルの新しいプロセスを開発する必要がある。このためBMBFは2018年まで6,000万ユーロを用意する。

BMBFのヴァンカ大臣はこの新しいファンディング計画のなかでも国民経済的な重要性を強調し、「レアアースやその他の重要資源は、ドイツが発信する未来技術の生産にとってかけがえのないものである。将来にわたりこれら資源の供給確保が保障されるためには、輸入依存から脱しなければならない。このため重要資源のリサイクルまで含めた新しいプロセスを開発することは重要な基盤であり、連邦政府は持続的に支援していく」と語った。

レアアースのような戦略的資源はドイツの輸入資源全体の約9%であるが、先端的な「Made in Germany」製品の生産にとって必要であり、同国における産業的な付加価値を強く底上げしている。これに関してヴァンカ大臣は、ドイツ以上に世界市場に向けて研究開発集約的なハイテク製品を生産している国は他にない、と強調。この分野でドイツの占める割合は12.1% と、中国とアメリカを抜き一位の座を占めている。ヴァンカ大臣は「新しい研究計画は、ドイツが今後もハイテク製品の世界チャンピオンであり続けることに寄与するものである」と述べた。

r4はBMBFの助成政策を一貫して継続するもので、「r2-資源効率のための革新的技術‐資源集約的生産プロセス」並びに「r3-資源効率のための革新的技術‐戦略的金属及び鉱物」、更にはフライブルクのヘルムホルツ資源技術研究所(HZDR)の設立に繋がるものである。r4によって持続的発展研究基本計画における研究開発計画「ハイテク拠点ドイツのための経済戦略的資源」が具体化されることになる。

[DW編集局]