[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立情報科学・自動化研究所(INRIA)
元記事公開日:
2013/09/05
抄訳記事公開日:
2013/10/18

最近誕生したチーム「SISTM」

SISTM la dernière équipe née du Centre !

本文:

国立情報科学・自動化研究所(INRIA)の2013年9月5日標記報道発表の概要は以下のとおり。

4月からINRIAのボルドー西南研究センターの研究集団に新たな研究チームが加わった。その名を「SISTM」(システム生物学・トランスレーショナル医療における統計処理)と呼ぶ。「SISTM」によるバイオ統計学の研究は医学的応用を目的とした革新的な統計的手法の開発にある。これらの研究を特に動機付け・方向付ける応用分野は免疫学およびワクチン学で、その中でも特にエイズウィルスの感染に関する場合である。

[システム生物学・トランスレーショナル医療]
システム生物学とトランスレーショナル医療の両領域が、本チームが開発する手法の近年の応用環境である。「システム生物学」という用語には、グローバルまたは多元的方法と呼ぶことが可能な領域が隠されている。具体例として病理学において、最も微小な部分の1細胞が全体の他の細胞と関係を持つ細胞群について、患者に関する臨床上のサインとしては全範囲を考慮に入れようとするものである。「トランスレーショナル医療」は、臨床医学、生物学、公衆衛生学の間に存在する密接な関係を示すものである。

様々なレベルで様々な性格のデータが大量に存在する。したがって、このようなデータがもたらす情報の抽出や理解には統計的手法による把握や数学モデルのような手段の適用が必要になる。

[医療に関するビッグデータ]
今日ではエイズワクチン開発でとるべき道筋は非常に多く複雑である。それぞれについて研究者はワクチンの効果を分析する必要がある。かってはワクチンの分析に一つのマーカーだけ考慮していたとしても、今では約1万個のマーカーを追跡する必要がある。さらに一般的に言うと免疫関与の機能解明の過程で大量のデータが発生し、そこで特定の統計的分析手段の作成が必要になる。このようなデータの爆発的大量発生などの場合、医療のテーマとディジタル情報科学との間の接近が重要である。

「SISTM」は国立保健医学研究所(INSERM)およびボルドー大学との共同研究チームである。

[DW編集局+JSTパリ事務所]