[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2013/09/12
抄訳記事公開日:
2013/10/22

明日のフランス産業を描く34項目の再興計画

34 plans de reconquête pour dessiner la France industrielle de demain

本文:

政府は2013年9月12日、最も期待の大きいフランスの産業界を世界の最高水準に引き上げるべく34項目の「産業再興」計画を発表した。概要は以下のとおり。

この「産業再興」計画では具体的な各重点課題について大企業および中小企業が連携し、国がそれらを支援する。10年にわたる脱工業化、750,000人の雇用消失、産業界での国内総生産の6ポイント喪失を受けて、政府は産業の問題をフランスの経済・再興の議論の中核に置いている。

[工業生産の刷新と新たな目標の提示]
失われた市場の奪回、新市場の獲得が可能な競争力のある新たな産業供給方式を構築すること、それが新たなるフランス産業界の目標である。34項目の新規課題には、TGVおよび将来の輸送手段、電動飛行機、革新的繊維、バイオ燃料、未来の工場、結合オブジェクト、拡張現実、木材産業などが含まれる。本計画には先端産業同様に繊維のような従来型産業も関係する。

[各プロジェクトの長は産業界の出身]
計画の各項目は大半が経済・産業界出身のプロジェクト・リーダによって推進される。これらプロジェクト・リーダは国の代表と共にチームを構成し、目標を定め、関連の提携関係や(「将来への投資」の枠組などによる)必要な資金支援に関する意思決定を行う。6ヶ月ごとに首相が各プロジェクトの進捗状況をチェックする。

34件の横断的プロジェクトは455億ユーロの付加価値を意味するもので、そのうち約40%は輸出によるものである。

[環境対応の輸送手段から未来の繊維に至るまで]
34項目の計画はフランスの戦略的主要課題(以下の3課題)を具体化したものである。

・エネルギー移行と環境対応の輸送手段
(エネルギー移行): 建物の熱源改修、再生可能エネルギー、インテリジェント電力網、「グリーン化学・バイオ燃料」プロジェクト、「木材産業」プロジェクト、「水質・水不足の管理」プロジェクト
(環境対応の輸送手段): 2リットルで100kmを走る大衆車、未来のTGV、電動飛行機、次世代航空機、大型輸送機、環境対応の船舶、バッテリーの持続時間と能力、自動運転車など

・医療および生物の経済学
フランス産業界の医療への進出を可能にする病院の電子情報化計画、「医療設備・新医療機器」プロジェクト、e-ラーニング計画など

・電子情報化
ナノエレクトロニクス、拡張現実、結合オブジェクト、非接触サービス、サイバーセキュリティ、クラウドコンピューティング、ビッグデータプロジェクトなど

※本計画の詳細は下記のサイトの資料を参照
http://www.gouvernement.fr/sites/default/files/fichiers_joints/la-nouvelle-france-industrielle.pdf

[DW編集局+JSTパリ事務所]