[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2013/11/21
抄訳記事公開日:
2013/12/13

“Horizon 2020“ – 研究とイノベーションに賭けるヨーロッパ

Europa setzt mit "Horizont 2020" auf Forschung und Innovation

本文:

欧州議会は新しい研究イノベーション基本計画「Horizon 2020」を決定した。ドイツ連邦教育研省(BMBF)はこれに関して概略以下のような報道発表を行った。

欧州議会が決定した第7次フレームワーク(FP7)後継の基本計画 「Horizon 2020」は、2014年1月1日公式にスタートする。研究・イノベーションへの投資は27%増加して、総額約700億ユーロになる見込み。この新しい研究計画によって、2020年まで欧州の持続的な成長と、将来性のある雇用を創出し、欧州の競争力を強化する狙いがある。

ヴァンカBMBF大臣は「EUは、Horizon 2020を通じて研究とイノベーションに対し強力なメッセージを出している」と語り、「ドイツ連邦政府は、科学技術基本計画『ハイテク戦略』と研究・イノベーションへの投資増額によって集めた成功体験を、欧州レベルへ拡大していくことが重要である。Horizon 2020は昨今の困難な時局にありながら、欧州の競争力引き上げの契機となり得る。卓越した科学と経済的な成果は、紛れもなくEU発展のための両輪である。研究とイノベーションを優先課題とすることは、欧州統合の重要な部分であり、EUの将来性を確保するためにドイツが果たす重要な役割でもある」としている。

イノベーションと市場への指向が強い点で、Horizon 2020はFP7と一線を画し、産業界とアカデミアの協力を明確に推し進めている。これは大学と研究機関の研究者だけでなく、中小企業にとっても魅力的なチャンスをもたらすことを期待されている。

とりわけHorizon 2020では、欧州の全ての人々に関わる、社会的重要課題と将来の問題が考慮されている。例えば、高齢化社会における健康な生活、環境を損なわないスマートな輸送、資源のより効率的な利用など、エネルギーやセキュリティの問題などである。

また、基幹技術の重要性、ドイツおよび欧州の企業がグローバル市場において、その競争力を発揮できるような技術の大切さを強調している。さらに、中小企業に対するリスクファイナンスの割当を明示している。

産業界とアカデミアの優秀な人材が積極的に参加できるよう、全ての交渉当事国は手続きに関する脱官僚化で意見の一致をみている。プロジェクトへの参画、助成に関する規則を簡素化し、決定はより迅速に行う。他にも、研究者の負担軽減を図るよう、報告義務を少なくしている。
詳細情報は以下参照:
http://ec.europa.eu/research/horizon2020/index_en.cfm?pg=h2020

[DW編集局]