[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2013/12/03
抄訳記事公開日:
2013/12/20

「万能型」インフルエンザ・ワクチンの開発が欧州で進行中

Development of a 'universal' influenza vaccine underway in Europe

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2013年12月3日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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新たに開始される欧州のあるプロジェクトにより、万能型インフルエンザ・ワクチンの開発に向けた大きな一歩が踏み出されることになる。このプロジェクトは、新型インフルエンザの出現と季節性インフルエンザの流行に対抗することを目指している。

インフルエンザウイルスへの感染は通常、寒い時期に発生し、季節性インフルエンザにより重篤な疾患に至るケースは全世界で約300~500万件、死亡者は250,000~500,000人を数える。

インフルエンザは、特に人口密度の高いところで急速に感染が拡大するため、現在でもなお公衆衛生上の深刻な問題となっている。インフルエンザへの罹患や重症化を予防するためのこれまでで最も効果的な方法は、毎年ワクチンを接種することだが、現在のワクチンには、絶えず進化する新型インフルエンザに対して限られた予防効果しかない。

このような弱点を克服するため、欧州の7つの有名な研究機関で構成される官民パートナーシップが、EDUFLUVACプロジェクトの下協力し、広範なウイルスの型に有効でかつ効果が持続するインフルエンザ・ワクチンの開発に取り組んでいる。研究チームは、毎年決まった季節に予防接種を受ける必要がなくなるという大きな利点があるうえ、費用がかさむ予防接種キャンペーンを毎年実施する必要性も低減できるようなワクチンを開発することで、インフルエンザの流行をこれまで以上に的確に防止できると期待している。

4年にわたって続けられるこのプロジェクトは、ドイツに拠点を置く欧州ワクチン・イニシアティブ(European Vaccine Initiative)がコーディネーターを務めており、EUから460万ユーロの助成金が交付されている。

[JSTパリ事務所]