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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立宇宙研究センター(CNES)
- 元記事公開日:
- 2014/01/06
- 抄訳記事公開日:
- 2014/02/07
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2014年のCNES
- 本文:
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国立宇宙研究センター(CNES)の2014年1月6日標記報道発表によると、CNES理事長ジャン=イブ・ルガル氏は同日、内外の報道陣に対する新年の記者会見を行った。この会見で氏はCNESが2013年に積み上げた実績を振り返るとともに、CNESの今後の宇宙政策を決定付けることになる2014年の展望について述べた。以下は2014年の展望を述べた部分の概要である。
2014年のCNESの予算は2,127百万ユーロでここ10年以上の間で最高レベルに達した。フランスが宇宙(民生用)に充てる予算は住民1人当たり年間30ユーロで、米国の46ユーロに次いで世界第2位であり、ドイツ(16ユーロ)、英国(6ユーロ)より上位にある。
上記予算の約80%がフランス企業に直接配分されて雇用と競争力に充てられる。宇宙の商業的利用の分野では、1ユーロの投資が20ユーロの経済的効果を生むと言われる。そのためフランス本土では16,000人の雇用が宇宙に割り当てられており、さらにギアナでの1,700名の雇用がこれに加わる。このような雇用創出で、CNESはフランス経済の重要な担い手としての役割を果たす。
2014年の先導的プロジェクトの中で注目すべきは、国防に関しては1月に打ち上げられる「Athena Fidus」、通信では「フランス新規産業」の名の下に採択された34プロジェクトの1つである電気駆動衛星、観測の領域ではCNES、ESA、Eumetsat間協力の成功例としての「Iasi NG」、科学分野では、打ち上げ後10年で5月に「Churyumov-Gerasimenko」彗星を捉え11月にはその表面に探査機「Philae」を投下する「Rosetta」、アリアンではアリアン6号などである。
2014年はまた12月にルクセンブルグで開催される欧州宇宙機関(ESA)の閣僚級会合の準備に充てられる。この会合ではESAとEUの関係、宇宙の科学的探査における欧州の役割、欧州の打ち上げロケットの将来について決定を下すことになる。
[DW編集局+JSTパリ事務所]