2014年01月10日付の「科技日報」ネット版は科技部が2014年科学技術十大重点任務を確定したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

2014年全国科学技術活動会議が9日に北京で開催された。全国政治協商会議副主席・科技部部長の万鋼氏が業務報告を行い、2013年の科学技術事業を全面的に総括し、2014年科学技術事業の重点任務を確定した。

万鋼氏は、「2014年の科学技術事業は中国共産党第18回全国代表大会、第18期中央委員会第2回総会、第18期中央委員会第3回総会、中央経済工作会議の主旨を全面的かつ徹底的に実行し、イノベーション駆動型発展戦略を深く実施し、自主的イノベーション能力を強化し、科学技術体制の改革を推進し、科学技術イノベーションの管理水準とサービス能力を向上し、イノベーション型国家の構築に新たな貢献をする必要がある」と強調した。
　
万鋼氏は2014年に主に次の十大重点任務を推進するとした。
1． イノベーション駆動型発展戦略のトップダウン設計を強化し、より高いレベルから科学技術の長期的な発展を目指す。
2． 技術イノベーションによる市場志向のメカニズム構築要求に基づき、重点改革を推進し実質的なブレークスルーを実現する。
3． 重大特別プロジェクトなど重大任務の実施を推進し、重点分野と戦略産業の飛躍的な発展を実現する。
4． 基礎研究と戦略的ハイテクを強化し、オリジナル・イノベーション能力の強化に力を入れる。
5． 現代農業の発展を加速し、国家の食糧安全を保障する。
6． 科学技術の利益を国民にもたらし、科学技術イノベーション成果の国民への貢献度を高める。
7． 地域イノベーション能力を強化し、地方経済・社会の発展に役立つ。
8． 人材発展メカニズムを完全なものにし、最大限に科学技術人材のイノベーションへの積極性を引き出す。
9． 科学技術イノベーション政策システムを完備し、良好なイノベーション環境の構築に尽くす。
10. 科学技術の開放と協力を拡大し、世界的な視野で科学技術イノベーションを計画・推進する。

[JST北京事務所]