[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2014/01/15
抄訳記事公開日:
2014/02/18

オバマ大統領、官民協同の製造イノベーション研究所の立ち上げ発表

President Obama Announces New Public-Private Manufacturing Innovation Institute

本文:

オバマ大統領は1月15日、ノースカロライナ州に次世代パワーエレクトロニクスイノベーション研究所を立ち上げると発表。米製造業強化に向けて、民間企業18社と大学6校がパートナーシップを組み、技術開発と雇用促進を進める。
本日発表された研究所は、エネルギー省が今後5年間にわたり7000万ドル投資し、同額をノースカロライナ州立大学を中心とした非政府機関や企業、州が用意する。新しい研究所は、既存の電子機器で利用されているシリコンを用いた半導体の代わりに、価格競争力のある高効率・高出力の電子チップや機器の開発に集中する。これらの改善を進めることで、モーターや消費家電、送電網に欠かせない機器をより小さく、速く、効率よく動かせるようになる。ノースカロライナ州立大学率いる研究チームは世界をリードする半導体メーカーや素材メーカー、エンドユーザーであるJohn Deere社やDelphi社と、先端技術力・研究力を持つ大学を結び付け、研究を進める。
今回のような研究所設立の背景には、昨年大統領が一般教書演説で既存資源を基に、3つの製造イノベーション研究所を設立する約束をしたことが挙げられる。5月には国防総省、エネルギー省、商務省、NASA、NSFの5機関に対し2億ドルの予算を用意し、新研究所の設置に向けてコンペを立ち上げた。各研究所は地域ハブとして応用研究と製品開発の溝を埋め、企業、大学、研究機関、政府機関を連携させ、国内での投資や製造に繋がる技術分野への共同投資を推進する。このような「教育工場」は学生や労働者に対して独特の学習・訓練機会を生み出す他、小規模企業が先端技術や設備を活用できる場として重要な意味を持つ。
今日の発表は、全米で最大45の製造イノベーション研究所をネットワーク化させるビジョンの実現に向けての第一歩。商務省が主導する製造イノベーション・ネットワークを形成するための立法化作業は、2013年7月から上下両院の超党派議員によって進められている。大統領は今後も立法活動を支援する姿勢で、議会通過に向けて協力していく。

[DW編集局]