2014年1月10日付の「中国科学報」ネット版は、中国科学院が卓越革新センター建設計画を発表したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

1月9日、中国科学院院長の白春礼氏によると、中国科学院は卓越革新センターの建設計画の実施を決定した。約1年間の計画を経て、1期目となる5カ所の卓越革新センターがこのほど正式にスタートした。これには量子情報・量子科学技術先端卓越革新センター、チベット高原地球システム科学卓越革新センター、粒子物理先端イノベーションセンター、能科学イノベーションセンターセンター及びトリウム溶融塩核システムイノベーションセンターが含まれる。

白院長によると、卓越革新センターは「厳格な選出、優秀者を支援、成熟を待ち1カ所ずつ建設」という原則に基づき、建設を行う。選出の際には、次の4つの条件を満たす必要がある。（1）国内最高の、世界が認める専門的能力を有する。（2）世界的な影響力を持つトップクラスの人材を有する。（3）世界の同業者から認められる重大成果を有する。（4）重大科学研究任務をサポートする十分な資源を有する。

卓越革新センターは主に先導特別プロジェクトおよび重大特別プロジェクトが支援する分野の中から選ばれる。中国科学院は卓越革新センターに、必要な科学研究管理の自主権を与える（具体的な研究方針の設定の調整権など）。また卓越革新センターで「中国科学院客員研究員計画」を試行し、個性化された政策支援を提供し、独立した第三者の専門家・国際機関を中心とした定期的な評価を実施する。

[JST北京事務所]