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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2014/01/28
- 抄訳記事公開日:
- 2014/02/26
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EU 研究イノベーションへの投資を強化
- 本文:
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新しいEU研究基本計画、Horizon 2020がドイツでもスタートし、ベルリンで式典が行われる。これに関してドイツ連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
新しいEUの研究基本計画、Horizon 2020がドイツでもスタートした。総額770億ユーロの同計画は、構造的に刷新され、研究イノベーションプログラムとしては世界最大規模といわれている。2014年からは、さまざまな研究プログラムを結集し、アカデミアや産業界を束ねていく。
Horizon 2020スタートを祝う催しでヴァンカBMBF大臣は、「Horizon 2020はドイツとEUの研究・イノベーション力を大きく強化するものである。国境を越えて、研究開発投資の推進を可能にし、生活の質を良くしていくチャンスを持つことになる」と語った。
欧州委員会のゲーガン=クイン研究イノベーション科学担当委員は、「Horizon 2020は、これまでに存在している基礎的な研究とイノベーションの間隙を埋めてくれるに違いない。EUの競争力強化、雇用と繁栄に大きく寄与し、科学や経済分野におけるEUの魅力をより大きくするものである」と語った。
同計画は、基礎研究から市場導入までの研究・イノベーションの支援を目指す。引き続き基礎研究を厚く支援するが、これまでの計画に比べ、より積極的に出口指向の研究助成を行う。このため、企業との連携を傑出した形で行いながら、応用寄りの研究の質を高めるドイツの専門大学にとって、助成資金獲得の良いチャンスである。また中小企業にとっても助成の可能性がより大きくなった。
EU加盟国にとって、従来の欧州地域開発基金などのEU構造基金とHorizon 2020との結びつきにより、助成の幅がさらに広がった。また助成金申請や管理の手続きも簡素化され、直接経費に関して総額方式が導入された。加えて、プロジェクトの認可までの期間が短縮されることが決定された。
Horizon 2020の前身である第7次研究基本計画(FP7)において、ドイツの助成金取得は増加し続け、最終的に2012年は約12億ユーロとなった。資金の約38%は大学、34%は研究機関、26%は企業が獲得している。特にドイツの中小企業は資金獲得の面で他の欧州諸国と比べ良好な状況にあり、そのイノベーション力を証明するものである。FP7と比較して、助成資金総額が約27%の伸びを示しているため、ドイツから応募できる助成金の総額は、年額最高15億ユーロになる見込み。
[DW編集局]