[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2014/01/22
抄訳記事公開日:
2014/02/27

2014年歳出におけるR&D費:国立科学財団

R&D in the FY 2014 Omnibus: National Science Foundation

本文:

米国科学振興協会(AAAS)は1月22日、国立科学財団(NSF)の2014年度歳出展望を発表した。2014年度に予算の大幅増額を受ける省庁もあるが、NSFはその一つに入らなかった。2013年度と比較すると、強制削減後よりは増額するものの、インフレでほぼ相殺される見込み。AAASの予測では、NSFの2014年度歳出は約58億ドル、2013年度比6.4%増、2012年度比2.4%増となった。インフレ調整後では2012年度比3%減となる。全体的な数値は上院より下院の提案に近いものとなった。ポイントは下記の通り。
• 研究及び研究関連予算の中で、国際海洋発見プログラム(International Ocean Discovery Program)は要求額を満たすことができた。複数の省庁間にわたる事業、例えばOneNSF関連の事業はNSF内の個別研究で進められる基礎研究やインフラを流用しないこと、と注意を受けた。
• 2013年度に設けられた社会科学関連の研究に対する制限が解除された。
• 上院委員会はサイバーセキュリティの研究とコーネル大学高エネルギー放射光光源(Cornell High Energy Synchrotron Source)に対する支援を承認し、下院は先進製造と神経科学に関する事業を支援した。
• NSFの主要研究機器・設備建設(MREFC)は要求に近い額となる。大型シノプティック・サーベイ望遠鏡(LSST)の建設資金は、要求額に満たなかったものの確保された。建設資金が不足した際、必要ならば議会の承認を得て追加の可能性があるとした。
• 事前に報告があったように、議会は政権の提案にあるようにNSFをSTEM教育の第一拠点にすることや他の省庁からSTEM関連事業をNSFに集約することを容認しなかった。
• 不変ドルで比較すると、NSFの予算はピーク時であった2010年度をやや下回る額となった。

[DW編集局]