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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2014/01/30
- 抄訳記事公開日:
- 2014/02/28
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運動器疾患の処置改善研究
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)は全国レベルの運動器官系疾患に関する研究ネットワークを助成することになり、これに関して概略以下のような報道発表を行った。
ドイツでは3,000万人の人が、腰痛、変形性膝関節症、リューマチ、骨粗しょう症などの運動器官系疾患に苦しみ、日常的に痛みに悩まされている。ヴァンカBMBF大臣は「運動器官系疾患の研究は最優先の課題となっており、この度新しい研究ネットワークを立ち上げる。処置方法や予防方法の改善を図るため、高いレベルの専門家を結集する。研究結果を速やかに人々のために役立たせることが重要である」と語った。
この研究ネットワークの重点の一つは、リューマチ患者の負担と処置コストの現状分析に置かれる。例えば、疾病の治療が社会的な立場や、性別、居住地域等によってどのような影響をうけているのかなどである。他にも、骨折は要介護状態に繋がりうるものであり、とりわけ骨粗しょう症患者の転倒予防は他の研究グループで目標となっている。
採択された代表的な研究アライアンスは次の通り:
・リューマチ:バイオマーカーと画像診断研究 コーディネーターはブーメスタ教授(ベルリン大学カリテ病院)。研究目標はリューマチ患者のため新しいバイオマーカーを見出し、有効性を確認すること。
・リューマチ:看護についての研究
コーディネーターはツィンク教授(ドイツ・リューマチ研究センター)。研究目標はリューマチ患者の治療状況を詳細に調査研究すること。患者の負担、処置のコスト等も対象となる。
・変形性膝関節症:早期治療研究
コーディネーターはドゥーダ教授、エルテル教授(ベルリン大学病院)。変形性膝関節症の早期ステージの治療研究。関節への影響、リスクファクターや予防的治療法の研究調査。
・変形性膝関節症:インプラント開発研究
コーディネーターはポットハスト教授(ケルン体育大学)。人工関節の利用は患者にとって負担となり、長いリハビリが必要。膝の人工関節を回避できるようなインプラントを開発し、最適化する。これによって患者の移動性、生活の質を向上させることができる。
この他4テーマ(省略)。これらアライアンスは研究を2014年の中頃にスタートさせる。合わせて32の大学と研究機関が、共同で応用指向型の基礎研究、臨床研究、看護研究を行なう。BMBFはこの研究ネットワークを3,500万ユーロで助成する。
[DW編集局]