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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2014/01/24
- 抄訳記事公開日:
- 2014/03/05
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2014年歳出におけるR&D費:国防総省
- 本文:
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米国科学振興協会(AAAS)の分析によると、国防総省(DOD)の研究開発(R&D)費用は、2012年度比84億ドル減(-11.2%)、2013年度比20億ドル減(-2.9%)となる。しかし、全てのプログラムが均等に減額されているわけではなく、DODに対する予算配分には二面性があった。
減額の対象となっているのは、技術開発の達成段階によって研究所から民間企業へ移行させた技術システムや、既に戦場で使われている武器、車両や通話プラットフォームなどの開発や技術支援といった下流技術開発が中心。これらの予算を受けていたのは受注企業が多い。例えば、ステルス戦闘機F22ラプターに対する4億6000万ドルの予算も減額対象に含まれる。減額の結果、2013年度比4.2%減となる。
他方、科学技術関連のプログラムや医療系研究プログラムは増額対象となった。総額で2013年度比8.1%増となり、インフレ調整後でも2012年度と同基準、大統領の要求を満たす額となった。中でも医療系研究はオバマ政権が要求した額の倍の予算となり、また、基礎研究も予算を確保した。応用研究や先端技術開発も増額したが、インフレ調整後は2012年度予算を下回る額となった。
ポイントは下記の通り。
• 基礎研究費はインフレ調整後、過去最高の22億ドルとなる。大統領の要求よりも増額されたのは、海軍研究所(ONR: Office of Naval Research)が行うナノテクノロジー研究に対して、追加予算が付いたため。
• 陸軍並びに空軍が行う応用ナノテクノロジー研究も追加予算を受けた。他にも予算が追加された応用研究は海軍の代替エネルギーR&Dと陸軍・空軍の材料科学。
• 国防高等研究計画局(DARPA)のR&D予算は28億ドル。2013年度見積もりに対して7.1%増となるが、今年度の要求及び2012年度の実績を下回る額となった。大統領の要求から、電子工学研究を含むいくつかのプログラムが削除されたが、最も大きな削減理由は衛星の設計・打ち上げ・運用を行うはずだったシステムF6のプロジェクトを取り消したことにある。DARPA外ではマサチューセッツ工科大学(MIT)のリンカーン研究所に対する支援が減額された。
• Defense Rapid Innovation programは1億7500万ドルの予算を得た。これは昨年12月に成立した国防権限法で再認可された技術習得を進めるためのもの。
• 陸、空、海軍のいずれのR&Dもインフレ調整後は2013年度予算の基準を満たさない。これは前述の通り、下流技術開発への資金が削除されたことによる。
• 国防医療プログラムに関連する研究活動は2012年度基準及び今年度の要求を超える予算を確保された。査読を受ける研究プログラムの内容は乳がん、脳損傷、精神衛生、前立せんがんなどを含む。
開発や技術的な分野での大幅な削減と科学技術に対する増額は最近の傾向に添った結果となった。国防総省のR&Dは9.11後増加し、最近の減額が実現するまでは高い基準を維持しており、増減の影響は科学技術プログラムよりも大規模な下流支出に表れている。 [DW編集局]