[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2014/03/07
抄訳記事公開日:
2014/03/25

2015年予算教書:研究開発(1) 

The 2015 Budget: Science, Technology, and Innovation for Opportunity and Growth Science, Technology, Innovation, and STEM Education in the 2015 Budget

本文:

オバマ大統領は 3月4日、2014年10月から始まる 2015 会計年度の大統領予算教書を発表した。
予算教書のうち研究開発関連(「機会と成長のための科学技術イノベーション」)は、2014年比1.2%(17億ドル)増の1354億ドルが要求されている。以下、「前年比」とは、全て2014年成立予算と比べたものでありインフレ調整前の金額である。概要は以下の通り。

・世界を牽引する科学研究:2015年度は、連邦政府の基礎研究及び応用研究に前年比2億5100万ドル(0.4%増)の647億ドルを計上。この予算には国立科学財団(NSF)に対する73億ドルとエネルギー省(DOE)科学局に対する51億ドルを含む。
・イノベーションの促進:非国防R&Dに対しては前年比4億7700万ドル、0.7%増の659億ドルの予算を計上した。国防R&Dに対しては前年比1.7%増の695億ドルとした。また、「機会・成長・安全保障イニシアティブ(以下OGSI)」から追加的に53億ドルの予算をR&Dに費やすとしており、国防・非国防分野における科学技術イノベーションに関する投資に使われる。
・アメリカを製造のリーダーに:2015年度は先進製造R&Dに22億ドル、前年比12%増の予算が計上された。OGSIからは45か所の製造イノベーション研究所の連携を支援する。
・国産クリーンエネルギーの前進:2015年度はDOEのクリーンエネルギー技術プログラムに対して52億ドルの予算を提案しており、そのうちエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が行う変換エネルギーR&Dに対して3億2500万ドルの予算を計上している。また、予算ではエネルギー安全基金を設立し、今後10年間で20億ドルをかけ費用対効果の高い代替交通を開発し、化石燃料依存を改善することを提案。
・気候変動への理解と対応を深める:米国地球変動研究プログラム(USGCRP)に対して約25億ドルを計上し、気候変動の変化に対する理解・分析・予測・対応の研究を進める。OGSIからはClimate Resilience Fundに対して10億ドルの追加予算を計上。
・アメリカ国民の健康を鵜増進させる研究を支援:国立衛生研究所(NIH)に対して疫病の発症原因、アルツハイマー、癌などの研究をすすめるため302億ドルを計上。
・アメリカ国民にSTEM技術を浸透:STEM教育に対して29億ドル、前年比3.7%増を計上。
・OGSIの呼びかけ:560億ドルの予算を計上。そのうち53億ドルはR&D投資に費やされる。
・企業R&Dの投資の拡大:2015年財政改革により、研究実験(R&E)に関する税控除を恒久的なものとする。

[DW編集局]