・農務省（USDA）のR&D費は2900万ドル（1.2%）増の24億ドルが計上された。国立食品・農業研究所（NIFA）の主要プログラムとなる農業食品研究イニシアティブ（AFRI）の予算が3億2500万ドルに増加。先端バイオ製造や抗菌研究を進める多省庁間との共同研究機関3か所に対して7500万ドルを計上。機会・成長・安全保障イニシアティブ（Opportunity, Growth, and Security Initiative： OGSI）からバイオセーフティーに関する研究と新たな研究所の建設に向けて追加予算が計上されている。
・国立標準技術研究所（NIST）に対する2015年度予算案は6億8000万ドルとなり2014年成立予算より4%増加した。この中にはHollings Manufacturing Extension Partnership　（MEP）への1億4100万ドルが含まれ、先進製造技術加速センター （M-TACs）に対する1500万ドルも含まれている。先進製造コンソーシアムプログラムに対しても1500万ドルの予算が計上された。海洋大気局（NOAA）のR&D予算は6億8800万ドルで、衛星プログラムや地球観察などに使われる。NOAAの気候サテライトシステムの開発に向けては別途20億ドルの予算が用意されている。OGSIからはNOAAに対して1億8000万ドル、NISTに対して1億1500万ドルの追加予算が計上されている。
・国土安全保障省（DHS）のR&Dは8億7600万ドルとなり、前年より15.1%の減額となった。予算では農業や国民の健康に脅威を及ぼす人獣共通感染症の研究を行うNational Bio- and Agro-Defense Facility （NBAF）建設に向けて3億ドルが計上されている。
・教育省（ED）のR&Dポートフォリオは合計3億3600万ドルで、STEM教師を10年で10万人育成する目標の支援を継続。STEMイノベーション・ネットワークに対しては1億1000万ドルが投資され、大学、科学機関、企業その他学術組織との連携が進められる。
・退役軍人省（VA）のR&D予算は12億ドル。負傷軍人に関係する生物医学の臨床・基礎・応用研究に費やされる。
・内務省（DOI）のR&D予算は9億2500万ドルで、前年に比べて8500万ドル（10%）増加。エネルギーの許可制度、エコシステムの復元と管理、地球観察（水源と野生動物のモニタリング）、天然資源管理などといった科学活動関連に使われる。
・環境保護庁（EPA）のR&D予算は5億6000万ドルで、USGSやDOEと連携して行う天然ガスの水圧破砕に関する環境影響と健康影響を削減する研究に費やす1400万ドルを含む。
・運輸省（DOT）の予算は8億6500万ドルで、前年比1.4%増。予算では次世代航空管制システム（NextGen）を支援する研究や連邦道路管理局（FHWA）のプログラムに関するR&Dなどを進める。
・スミソニアン協会のR&D予算は前年から2000万ドル増加し、2億5200万ドル。

[DW編集局]