[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2014/03/07
抄訳記事公開日:
2014/03/28

2015年予算教書:研究開発(4) 

The 2015 Budget: Science, Technology, and Innovation for Opportunity and Growth Science, Technology, Innovation, and STEM Education in the 2015 Budget

本文:

国家科学技術会議(NSTC)が主導し、複数の省庁間を横断して実施している省庁横断型イニシアティブ(Multi-agency Initiatives)に対する予算案は以下の通り。

地球変動研究プログラム(USGCRP):気候変動分野の研究実施・支援を統括するプログラムに対する予算は25億ドル。USGCRPの2012~2021年戦略計画では次の4つの目標を掲げている。
1. 地球システムの一部である自然及び人間活動を分析し、科学知識を深める
2. 気候変動に対する適応や緩和に必要な判断を実現するための科学根拠を提供
3. 気候変動の変化及び脆弱性に対し、米国がより理解、対応できるように持続性のある分析を実施
4. 気候変動に関する国民の理解を深めるための教育やコミュニケーションを実施
2015年予算案はプロセスベースの研究やモデリング、分析、技術評価や環境影響評価などを支援している。

ネットワーキング情報技術研究開発プログラム(NITRD):ネットワーキング情報技術研究開発の2015年予算は38億ドル。各省庁が連携して、サイバーセキュリティ、ネットワーキング、ソフトウェアの開発、クラウドコンピューティングなどに関する戦略的研究を調整する。2015年予算では個人情報を保護しつつ、ビッグデータを分析し、価値のある科学的発見を抽出する研究を進める。また、「信頼のあるサイバースペース:連邦政府のサイバーセキュリティに関するR&Dプログラムの戦略計画(Trustworthy Cyberspace: Strategic Plan for the Federal Cybersecurity R&D Program)」を優先的に支援する。

国家ナノテクノロジー・イニシアティブ(NNI):ナノテクノロジーに関する2015年予算は15億ドル。NNIに関わる省庁は研究者に対する助成、学際的先端研究センター、教育・訓練、誰でもアクセス可能な施設やネットワークを通じて、ナノテクノロジーに基づくイノベーションや技術移転、ナノ製造などに関する研究を支援する。さらに、各省庁は持続可能なナノ製造、太陽エネルギー、センサーのためのナノ技術など、ナノテク指定構想(NSI)基づく国家優先事項を官民パートナーシップで調整しながら取り組む予定。

[DW編集局]