2014年03月06日付の「中国科学報」ネット版は第十二期全人代第二回会議が開幕し、李克強総理は政府活動報告を行ったと報じた。本記事ではその概要をまとめる。
第12期全国人民代表大会第2回会議が5日午前9時、北京の人民大会堂で開幕した。習近平、李克強、兪正声、劉雲山、王岐山、趙高麗ら、国の指導者および今期全人代の代表約3000人が出席し、李克強総理は国務院を代表し、第12期全国人民代表大会第2回会議に政府活動報告を行った。
　政府活動報告は今年の取り組みについて以下の9つの重点を打ち出した。
（１） 改革の深化
　行政体制改革を踏み込んで推進し、行政許認可事項300項目以上を廃止または委譲する。
（２）高水準の開放
　高水準の対外開放の新局面を切り開く。外資の積極的で有効な活用を堅持し、サービス業の開放拡大を推進する。
（３）内需の拡大
　消費を内需拡大の主たる重点とする。情報消費を促進し、「ブロードバンド中国」戦略を実施し、全国規模で通信、放送、インターネットのネットワーク融合を推し進める。
（４）農業近代化の促進
　中央予算に水利関連費700億元余りを計上し、各種重点水利事業を支援する。
（５）都市化の推進
　当面、「3つの1億人」問題の解決に重きを置き、約1億人の農村部からの都市部における戸籍登録を促進し、約1億人の居住する都市部内のバラック密集地や取り残された地区を再開発し、約1億人の中西部地域の近隣での都市化を誘導する。
（６）革新のアップグレード
　科学技術体制改革を加速する。産業構造調整は改革に頼り、「進退」を並行して推進する。
（７）社会建設の強化
　貧困地区農村の学生の重点大学進学数をさらに10％増やし、さらに多くの農家の子女に進学の機会を与える。
（８）民生改善
　雇用優先戦略とより積極的な雇用政策を堅持する。社会救助制度改革を推進し、都市部と農村部の生活保障水準を引き続き高める。
（９）環境保護
　汚染対策強化に力を入れる。生態保護・建設を推進する。

[JST北京事務所]