[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2014/03/07
抄訳記事公開日:
2014/04/02

2015年予算教書:クリーン・エネルギー、気候変動関連(2) 

Opportunity for All: Building a Clean Energy Economy, Improving Energy Security, and Taking Action on Climate Change

本文:

2015 年度大統領予算教書におけるクリーンエネルギーや気候変動に関する予算案(続き)

エネルギー安全保障を約束

省エネの徹底:大統領は2030年までにエネルギーの浪費を2010年比の半分にする目標を設定。2015年予算では建物や機器の省エネ基準の開発、商用建築物の省エネを進めるためのBetter Buildings Challengeを拡大、政府関連の建築物の省エネ改善、緑のボタンイニシアティブ(Green Button Initiative)を通じエネルギーデータへのアクセスを改善、エネルギーの浪費を削減させるための地方レベル、州レベルの規制作りに協力するといったプロジェクトを推進する。機会・成長・安全保障イニシアティブ(Opportunity, Growth, and Security Initiative: OGSI)は省エネと送電網の近代化に対して追加的支援を行う。一度限りの投資となるが、各州に対して今後20年をかけてエネルギー効率を倍増させるためのインセンティブを提供する。
予算案では乗用車に対する新たな税控除を検討している。燃料を限定せず、バイオ燃料、電気、天然ガス、水素、その他代替燃料を使用する乗用車及びインフラの開発を支援する。さらに、2013年12月31日に終了したセルロース由来の燃料生産者に対する税控除を延長するよう提案。

エネルギー安全保障への投資:乗用車やトラックを化石燃料に依存させないための支援を行う。10年間にわたり20億ドルを投資し、電気自動車、国産バイオ燃料、再生水素、国産天然ガスといった燃料に関する費用対効果の高い技術のR&Dを支援する。中期的にはセルロース燃料に対する税控除の期間延長や新たな優遇税制を検討する。
責任のある天然ガス・石油開発:内務省(DOI)の海洋エネルギー管理局(BOEM)に対して1億7000万ドル、安全環境執行局(Bureau of Safety and Environmental Enforcement)に対して2億500万ドルを計上し、連邦大陸棚(OCS)における石油・天然ガスの開発の監視を実施する。
また、予算案では連邦政府公用地におけるエネルギー許可制度に対する支援を提案しており、土地管理局(BLM)の石油・天然ガスプログラムに対する予算を18%増加。
天然ガスの生産・活用と化石燃料のクリーン化:予算案では安全な天然ガスの生産及び責任のある活用を実現するため、多省庁にわたるR&Dイニシアティブに4800万ドルを計上。水圧破砕法によるガス生産や、新たな手法によるガス資源開発における環境、健康、安全への影響を最小限に抑えるための研究を進める。これらの研究はDOE、DOIの米国地質調査所(USGS)、EPAなどが中心となって進める予定。
また、化石燃料のクリーン化として、高効率燃焼機関の開発や天然ガス並びに石油からの炭素回収・貯蔵に対する革新的なアプローチへの投資も行う。

[DW編集局]