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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2014/03/07
- 抄訳記事公開日:
- 2014/04/03
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2015年予算教書:クリーン・エネルギー、気候変動関連(3)
- 本文:
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2015 年度大統領予算教書におけるクリーンエネルギーや気候変動に関する予算案(続き)
炭素汚染の削減と気候変動の影響に対する準備
自主的及び州単位による炭素汚染削減を支持:EPAに対して2億ドルの予算を計上。子ども達の健康保護、既存の発電所を近代化させるビジネスチャンスの創出などのため、省エネ基準(Energy Star)のようなプログラム導入の推進、各州の取り組みなどを支援する。
気候変動へのレジリエンス強化:各州及び地方レベルでのレジリエンス計画を立案させるために、以下の投資を行う。
・運輸省(DOT)は各州、地域と協力して気候情報の統合を進め、交通インフラへの影響を最小限に抑える取り組みを実施。予算案ではDOTの取り組みを支持し、気候変動の脆弱性やリスクアセスメントの研究を支援する。
・陸軍工兵隊(Army Corps of Engineers)に500万ドルの予算を計上。気候変動へ対応できる水資源インフラ設計および必要とされる技術指針の計画、開発を実施。
・気候ツールキットの開発を行うため、NOAAに対して200万ドルの予算を計上。同ツールキットはレジリエンスを強化し、緊急時の判断を行いやすくするため、様々なモデルやデータに簡単にアクセスできる工夫がなされている。
・全米洪水保険制度(NFIP)に対して1億5000万ドルを計上し、洪水のリスクを低減させるための手法に対してGrantを与える。
これらの投資に加え、機会・成長・安全保障イニシアティブ(Opportunity, Growth, and Security Initiative: OGSI)から気候変動レジリエンス・ファンドに対して10億ドルの予算が用意されている。中でも、災害前の緩和プログラムに対しては4億ドルが計上されており、NFIPのグラントと合わせると、2014年予算に比べて4億5000万ドルも増加していることがわかる。
部族および連邦政府所有の資源の保護:内務省(DOI)に対して気候変動関連の予算を2700万ドル増加させ、次の活動にあてる。
・魚類野生生物局(FWS)、土地管理局(BLM)、国立公園局(NPS)などによる公用地や資源の管理
・土地改良局による干ばつ緩和並びに持続可能な水資源管理
・先住民問題局による部族所有の土地資源管理
・USGSの科学技術開発 など。
海洋に対する気候変動の影響を調査:NOAAの海洋酸性化研究に対して1500万ドルの予算を計上。
地球規模での気候変動の影響を調査:USGCRPに対して約25億ドルの予算を計上し、地球システムに対する自然・人類の影響を理解するための科学知識の向上を進める。気候変動の対応において世界の牽引役になる:地球気候変動イニシアティブ(GCCI)の目標達成並びに大統領の気候変動対策に係わる行動計画(Climate Action Plan)を進めるため、8億3900万ドルの予算を計上。
[DW編集局]