[本文]
-
- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2014/03/17
- 抄訳記事公開日:
- 2014/04/07
-
北京市・PM2.5削減が法的に義務付けられ、スモッグ対策に7,600億元を投入
- 本文:
-
「中国科学報」は2014年3月17日付で、北京市が深刻化しつつある大気汚染問題への対応を強化するために、具体的な取り組みを実施し始めたと報道した。本記事でその概要をまとめる。
中国は、2月末頃に全国15%の国土に広がり、1週間続いた重度大気汚染に代表されるスモッグ問題が深刻化しつつある。これを背景に、環境保護部は、北京市を含む19地域を対象とする大気汚染整備評価法を作成する運びとなった。今年1月に開催された北京市人民代表大会(市議会相当)においても、「北京市大気汚染整備条例(案)」が審議に提出されたことに伴って、PM2.5削減は初めて法的に義務付けられることになった。
2013年9月、北京市(市長:王安順氏)は中央政府に対して、2017年までに大気汚染問題を解決すると承諾した。また、王安順市長より、市は、「ゴミ・汚水処理3年行動プラン」の実施に848億元を、PM2.5の対策に7,600億元を投入すると明らかにされた。
PM2.5対策について、北京市環境保護局の企画担当者は、石炭使用量削減、自動車の台数抑制と燃油使用削減、汚染処理と排出削減、粉じん対策の4分野を重点として進めると伝えた。具体的な目標は、石炭使用量を2015年に1,500万トン(2013年2,500万トン)までに減らし、自動車の保有量を2017年に600万台までに控える等と設定されている。
但し、北京市域内の大気汚染の中、24.5%の汚染物が河北省や天津市など周辺地域から生産されていることが研究でわかったため、周辺地域との共同対応も重要だと指摘されている。 [JST北京事務所]