政府説明責任局（GAO）は4月8日、連邦政府が行う諸活動の断片化や重複などが見受けられる11の分野と、費用削減や歳入増加が可能な15の機会を特定する年間報告書を発表した。2014年の報告書では議会や行政機関が効率性を高めるためにとれる64の行動が挙げられている。国防、健康、収入保障、情報技術、外交における断片化や重複が見受けられる11の新しい分野は以下の通り。
【国防】
・雇用計画…2つの軍組織情報システムにおける武器製造や生産工程で発生する雇用計画の重複を特定し、不要な部分を回避する。
・ヘルスケア計画…国防総省（DOD）はヘルスケア契約を関連機関全般で統括し、効率性を高めるべき。
・衛星管理…DOD内で衛星利用を共有する。
・研究分析…年間の研究分野を調整し、DOD内の機関で重複がないようにする。
・POW/MIAミッション…行方不明者の捜索に関連する8団体の役割や責任を明確にし、効率性をあげつつ無駄が発生しないようにする
【健康】
・自閉症研究…2008年から2012年に連邦政府機関が自閉症研究に費やした12億ドルの多くが重複した内容であったため、委員会を立ち上げ不要な重複を避けるよう調整。
・マイノリティAIDSイニシアティブ…保健福祉省（HHS）のマイノリティAIDSイニシアティブに対する予算が断片化されていたため、より効率的に資金配分を進め、重複している事務手続き効率化し費用を削減する。
【収入保障】
・障がい者・失業者手当…両方の手当の満額受領を禁止する法律を通すことで、10年間で12億ドルの削減効果が得られる。
・政府機関従業員の保障と失業手当…連邦政府と州政府の手当・給与情報を共有させ、不必要な支給を防止する。
【情報技術】
・ラジオ通話システムの相互利用…重要なオペレーションを実施する際、ラジオ通話システムの相互利用を可能とし、効率を上げると同時にコストを削減する。
外交
・宗教の自由を保障…外交政府高官との緊張を緩和させるため、宗教の自由を促進する。

上述以外にも、GAOは政府内の15分野において議会と行政機関が費用を削減し、歳入を増加させるための45の機会を提示。

[DW編集局]