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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)
- 元記事公開日:
- 2014/04/23
- 抄訳記事公開日:
- 2014/05/19
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未来の自動車が1億3,000万ポンドの投資を獲得
- 本文:
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2014年4月23日、ヴィンス・ケーブル(Vince Cable)ビジネス・イノベーション・技能大臣は、F1の技術をバスや掘取機に応用して次世代のエンジンを開発するための採択プロジェクトに対して1億3,300万ポンドの新規投資を行う旨発表した。この投資額は、10億ポンドの予算を持つ政府・産業界共同ファンドによって賄われる。以下はその概要。
ケーブル大臣は、「次世代の自動車、バス、掘取機の動力技術は根本的に異なるものとなり、それがここ英国で開発されることを望む。英国の自動車産業の成功にあやかって、採択プロジェクトは(技術の製品化を目的として政府・産業界が先に設立した)先進推力センター(APC)の10億ポンドのファンドから資金提供される先駆けとなろう」と述べている。 採択プロジェクトは計4件あり、燃焼効率の向上及び炭素排出量の削減に関連している。これらプロジェクトへのファンドをすべて獲得したのは、フォード社、GKN社、カミンズ社、JCB社が主導する企業連合である。当該4プロジェクトの概略は次のとおり。
・フォード社とその提携各社によるプロジェクトで、賞を獲得した「EcoBoost」エンジン改良に向けた1億ポンド計画のために助成金1,310万ポンドを受ける。これによって、燃焼効率を改善し排出量を低下させる先進低炭素技術の導入に拍車がかかる。
・GKNランドシステム社とその提携各社によるプロジェクトで、ウィリアムズのF1技術をバスに応用する1,600万ポンドのプロジェクトの一環として助成金750万ポンドを受ける。バスが停止する場合には速度を落とし、バスの速度を戻す場合に加速すために使用する「Gyrodrive」システムが制動エネルギーを節約するために考案された。停車ごとに発生するエネルギー浪費を避けることで、本システムは25%の燃料節減をもたらす。
・カミンズ社とその提携各社によるプロジェクトで、ストップ/スタート・ディーゼルエンジン新技術の開発によりバス・エンジンの炭素排出量を大きく削減する990万ポンドのプロジェクトのために助成金490万ポンドを受ける。これにより燃料消費が15~20%改善される。
・JCBとその提携先Flybrid社によるプロジェクトで、F1技術を掘取機に応用する730万ポンドのプロジェクトの一環として助成金330万ポンドを受ける。これにより燃料消費とCO2排出量が削減され、結果的にこの機械を使用した建設プロジェクトではCO2排出量が大幅に減らされることになる。
同日、ケーブル大臣は、第2次選抜選考の実施により企業はAPCからさらに750万ポンドを獲得することが可能である旨言及した。APCでは今後、4月と10月の年2回選抜選考を毎年実施することになる。
[DW編集局]