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- 国・地域名:
- ロシア
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ロシア連邦政府
- 元記事公開日:
- 2014/05/16
- 抄訳記事公開日:
- 2014/05/27
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イノベーションを基盤とする製薬・医療産業の発展方策
Innovation-based expansion of the pharmaceutical and medical industry
- 本文:
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2014年5月16日、ドミトリー・メドヴェージェフ(Dmitry Medvedev)首相がサンクトペテルブルグにおいて、経済近代化・イノベーション発展評議会幹部会会議を主宰したところ、医薬品・医療産業に係る首相の発言のうち興味深い点の概要は以下のとおり。
医薬品や医療機器の国内生産を伸ばすことは、単なる経済目標ではなく、社会プロジェクトでもある。両方を合わせたプロジェクトとして捉える必要があり、それはビジネスであると同時に重要な公共事業でなければならない。ロシア市民は、都市であれ田舎であれ住んでいるところがどこであろうと、医薬品を手頃な価格で入手できる可能性を持つべきであり、しかもこれら医薬品がロシア国内で製造されることが望ましい。そのためには近代的な研究・教育基盤が必要になる。今日あるのは、100年前とはまったく異なる、極めて複雑なハイテク製造であり、当然のことながら、応用研究に対する支援制度を確立しなければならない。
ビジネス界に新しい薬品開発への投資を促すことが非常に重要である。周知のように、新薬の製法が創案されてからその効果・安全性が確認されるまでには数年かかり、その経費は数億ドル、場合によっては数十億ドルになる。これこそが突破口となる技術的実績となるもので、当然国家がそのために有利な条件を作り出す必要がある。
近年、保健制度の近代化に関する政府の取組により、医薬品や医療製品の需要が促進されている。2013年、ロシアの医薬品市場は約8%伸び、8,200億ルーブルを超えた。この市場は今後数年で1兆ルーブルを超えると予測されている。医療機器市場は約2,000億ルーブルで、同様に急激な成長の見込みがある。しかし残念ながら、これまでのところ、この需要は大方外国メーカーによって満たされている。ロシア市場における国内製品のシェアは約5分の1で、医薬品の場合は約27%である。
政府は戦略的に重要な医薬品リストを2つ承認した。2018年までに両リストにある国内製品のシェアを90%にする予定である。この目標は、2012年5月7日付大統領令に明記されている。2013年、国内メーカーは、戦略的に重要としたリスト項目から65%の医薬品を製造した。したがって、成長は見られるものの、まだ十分ではない。
上記目標を達成するため、2020年までの「製薬・医療産業の発展」に関する国家プログラムが実現されることになる。本プログラムに割り当てられたファンドは総額1,000億ルーブルであり、プログラムでは製薬品や医療機器の国内生産を促す措置を考慮する必要がある。
最も重要なタスクの1つは、前途有望な分野への支援である。革新的アプローチを導入する場合は、それがロシア国内の研究開発や自国の製品に依拠したものでなければならない。近年、バイオ医療技術はかなりの進歩を遂げたため、ロシアはこの分野のトップを争うに足る立場にある。非常に重要なのは、多くの経済先進国とは異なり、ロシアが一定の基礎を有している点である。言わんとしているのは、新たなバイオ医薬品、細胞・組織加工製品、ゲノム技術、生体適合性物質の開発である。
「ロスナノ(政府が100%の株式を有する株式会社)」やスコルコヴォ基金、科学技術関連小規模発展支援基金(FASIE)等の開発機関は、既に本件分野に取り組んではいるが、正当な根拠に基づいて十分な注意も払うべきである。
[DW編集局]