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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- 独語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2014/05/07
- 抄訳記事公開日:
- 2014/06/02
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セキュリティーに関する新しい研究成果
- 本文:
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第二回イノベーション・フォーラム「市民の安全」が開催された。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
ドイツにおける最大の民間セキュリティー研究会議である第二回イノベーション・フォーラム「市民の安全」において、3日間にわたり連邦政府の安全性・セキュリティー研究計画による革新的な技術及びコンセプトについて研究者がプレゼンテーションを行った。
シュッテBMBF次官は、「安全性・セキュリティー研究が進めば、消防や警察の人命救助活動に寄与できる」と発言。
政府の安全性・セキュリティー研究計画からは、実用的なイノベーションが生み出されている。例えば、これまでよりも迅速に食料品汚染の原因を解明できる技術などだ。ボン、イエナ、ベルリンの研究者は電子レンジサイズのポータブルラボを開発、現場で食品の病原体等を調べることができるようにした。さらに輸送経路を調べるソフトウエアによって、汚染された食品のルートを消費者から製造者へと遡ることが可能になった。
他にも、大規模な災害においては被災者の手当てを迅速に行うことができる技術がある。負傷者に無線チップを付し、このチップによって負傷の程度をデジタルに把握し、地域の基幹病院や周辺の医療機関に迅速に移送することができる。
ベルリンでは広域停電時の緊急電力設備のための自動化システムが開発された。これは燃料が満タンかどうか状況を認識し、必要に応じて自動的に燃料の供給を要請するもの。このシステムは病院や救急サービス等の緊急稼働を維持するためのものである。
第2回イノベーション・フォーラムにおいて、研究者は最近の成果と並び、将来の重要な課題について利用者である消防、警察などと議論する。BMBFは民間の安全性・セキュリティーの振興のため2007年から2014年までに約4億ユーロを投入。これに加えて産業界は独自の資金1億ユーロを投資している。 [DW編集局]