[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/04/14
抄訳記事公開日:
2014/06/04

PM2.5が妊婦に影響、流産の可能性も

吴王锁小组发现PM2.5中碳纳米颗粒可致流

本文:

2014年04月14日付の「中国科学報」ネット版はPM2.5が妊婦に影響があり、流産を引き起こす可能性もあると報じた。本記事ではその概要をまとめる。

蘭州大学核科学・技術学院放射化学・核環境研究所は、カーボンナノ粒子が胎盤を通過し、胎児の体内に入ることを明らかにした。この結果、胎盤を傷つけ、胎児の心臓・脳組織を変化させ、さらには胎児の成長・発育を遅らせ、流産を引き起こすこともあるという。

同研究所の斉偉博士は、「カーボンナノ粒子は妊娠中のラットの胎盤を通過し、胎児の体内に入り、胎盤の損傷を引き起こすことが明らかになった。また、胎盤内の血管の数が減少し、血管の幅が狭くなり、胎盤の胎児に対する栄養補給能力が低下する。これにより胎児の心臓と脳組織に変化をもたらし、胎児の成長・発育の遅れ、さらには流産を引き起こすことがある」と説明した。

同研究所の所長である呉王鎖教授は、「この成果は、カーボンナノ粒子が胎児にもたらす深刻な損傷を証明し、胎児・母体に影響を与えるメカニズムを解明し、大気中の極小微粒子(PM2.5など)が妊娠の障害となることを直接裏付け、長期的に重度汚染地域に住む妊婦に対する安全警告である」と語った。

[JST北京事務所]