[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府科学技術政策局(OSTP)
元記事公開日:
2014/05/01
抄訳記事公開日:
2014/06/09

ビッグデータとプライバシーに関するPCAST報告: 技術的展望 

Fact Sheet: PCAST Report on Big Data and Privacy: A Technological Perspective

本文:

大統領府科学技術政策局(OSTP)は2014年5月1日の報道発表で標記報告書を公表した。発表の概要は以下のとおり。

情報技術の進歩は、データの収集、分析、その結果量的拡大を続けるデータの利用にも多くの新しい手段をもたらした。ビッグデータは社会に利益をもたらし経済成長にも役立つ極めて大きな潜在能力を有しているが、一方で個人のプライバシーに関連する新たな課題も提示されている。オバマ大統領は1月大統領科学技術諮問会議(PCAST)に対して、このビッグデータ変革の技術的側面および今後のプライバシーに与えるその影響の深刻さを分析するよう要請した。

プライバシーの保護においては技術と政策の両方が重要な役割を果たす。PCASTはプライバシーの保護には技術的方策のみでは不十分だと結論付けている。大統領に対する本報告書において PCASTは、ビッグデータとプライバシーに関して連邦政府がとるべき5つの方策を提言している。

提言1) 政策上の配慮はビッグデータの実際の利用面に焦点を当てるべきで、データの収集・分析面にはさほど配慮しなくてもよい。

提言2) 政府のあらゆるレベルの政策や規制には特定の技術的解決策を盛り込む必要はなく、むしろ意図する結果について述べるべきである。

提言3) OSTPによる調整・奨励措置を前提として、「ネットワーキング・情報技術研究開発(NITRD)」プログラムの各支援機関は、米国のプライバシー関連技術研究およびそのような技術の応用成功事例の普及を担う米国の社会科学関連領域の研究を強化する必要がある。

提言4) OSTPは相応の教育機関や専門機関と共同で、専門家向けの職業進路などプライバシー保護に関する教育・訓練の機会拡大を促進する必要がある。

提言5) 米国は、今日存在する実践的なプライバシー保護技術の活用刺激策を採用することで、国内同様国際的な場でも主導権を握る必要がある。

標記報告書本体は下記サイトを参照
http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/PCAST/pcast_big_data_and_privacy_-_may_2014.pdf

[DW編集局]