[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/04/21
抄訳記事公開日:
2014/06/11

中国、世界最大口径の望遠鏡を建造へ

中国建造世界最大望远镜 将引领世界20年

本文:

2014年04月21日付の「中国科学報」ネット版は、中国が世界最大口径の望遠鏡を建造していると報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国が建造中の世界最大口径となる球面電波望遠鏡の建設プロジェクトは、このほど、貴州省黔南布依族苗族自治州平塘県でメイン・リングビームの接合を完了させた。同望遠鏡の口径は500メートル、敷地面積はサッカースタジアム約30個分に達する。同プロジェクトは、2016年9月に竣工を予定している。

中国科学院国家天文台射電部の首席科学者である李氏によると、「口径500メートルの球面電波望遠鏡(略称はFAST)は、2007年末に正式にプロジェクトが立案され、2011年3月に着工された。建設期間は5年半に達し、2016年9月に稼働を始める見通しである。FASTは世界の同類の設備に対し、20年以上リードを維持することができる。世界では現在、同クラスの大型電波望遠鏡の建設を計画している国はない。FASTは世界トップの技術水準に達し、中国独自の知的財産権を持つ大型科学設備である」と説明した。

FASTの主な目標は短期間内の経済効果ではなく、宇宙の奥深くにある信号と物質を探査し、宇宙の物質成分及び変化の歴史に関する最も基本的な理解を深めることで、未知の宇宙に対する人類の好奇心を満たすことである。FASTは同時に、地球外の生物や文明の観測にも使用できる。

[JST北京事務所]