[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2014/05/02
抄訳記事公開日:
2014/06/13

NSTC報告書: 法科学の強化策 

STRENGTHENING THE FORENSIC SCIENCES

本文:

国家科学技術会議(NSTC)科学委員会の法科学小委員会の2014年5月2日付け標記報告書がこのほど公表された。その概要を以下に記す。

全米科学アカデミー(NAS)の報告書「米国における法科学の強化: その前進への道筋」を受けて「法科学小委員会」(SoFS)が2009年7月に設置され、2012年12月までの3年間調査・分析を行った。

SoFSは政府のあらゆるレベルの対象となる専門家約200名で構成された。参加は連邦の23の省庁に跨り、商務省、国防総省、保健福祉省、国土安全保障省、内務省、司法省、財務省、環境保護庁、国立衛生研究所、国立科学財団、国家運輸安全委員会、スミソニアン研究所、米国郵政公社、情報コミュニティなどが含まれる。連邦諮問委員会法および「オープンガバメント」指令に基づきSoFSは省庁間ワーキンググループ(IWGs)に49名の諮問委員を配置した。これは、法科学上の検査の約95%が州および地方レベルで実行されているという点を重視したNTSC独自のプロセスである。

NAS報告の13項目の提言に沿って4つのIWGが設置され、また啓蒙活動の目的でもう1つのIWGが設置された。IWGのプロセスには、州および地方の諮問委員、法科学や法医解剖界を代表する全米の団体や機関、学界、民間企業等など多数の関係者からの情報聴取過程が含まれる。

IWGは次の5つである。

・認証、証明IWG
・基準、慣行、プロトコルIWG
・教育、倫理、用語IWG
・研究、開発、試験、評価IWG
・啓蒙、広報IWG

上記のうち「研究、開発、試験、評価」IWGでは、法科学の多様な分野に跨る特定の原則を導出できる基盤的研究の特定を追究している。このグループは法科学研究に対する連邦政府の投資確認も担当している。

今回の報告書の内容は、NSTC法科学小委員会が初めて実施した調査から判明した事項や結論を述べたもので、試験所認定、法科学・法医学の人材認証、能力試験、倫理に関連する問題を扱っている。

[DW編集局]