2014年05月10日付の「中国科学報」ネット版は、中国人科学者が高効率なメタン転換技術の研究で重大なブレークスルーを実現したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国科学院が9日に明らかにしたところによると、同院大連化学物理研究所の包信和院士チームは、高効率なメタン転換技術の研究で重大なブレークスルーを実現し、無酸素条件でエチレン、アレーン、水素等の高価値化学品の生産に成功した。当該成果が9日の『サイエンス』に発表された。

同技術は、合成ガスを製造する高エネルギー消費型プロセスを脱却し、CO2（二酸化炭素）の排出量ゼロを実現し、炭素利用率が100％に達するもの。北京大学ナノ科学技術研究センター主任、物理化学研究所所長の劉忠範氏は、同技術は天然ガスの高効率利用、独自の知的財産権を有するグリーンなメタン転換技術の開発を推進するものと語った。

[JST北京事務所]