[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/04/30
抄訳記事公開日:
2014/06/23

中米科学者、新型コロナウイルスの抗体を発見

中美科学家找到抗新型冠状病毒抗体

本文:

2014年04月30日付の「中国科学報」ネット版は、中米両国の科学者が新型コロナウイルスの抗体を発見したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

4月28日、中国と米国の独立した研究チームの報告によると、新型コロナウイルス(中東呼吸器症候群、MERS)に対する中和抗体が発見されたという。中和抗体は免疫細胞が分泌するタンパク質であり、ウイルス粒子に結合してその感染性を失わせることができる。

清華大学の張林琦教授と王新泉教授が率いるチームは、MERS-4、MERS-27という中和抗体を析出し、この2種類の抗体は新型コロナウイルスとDPP4 という受容体との結合を阻止することができる。米ダナ・ファーバー癌研究所も7つの中和抗体を測定し、当該研究成果を『米国科学アカデミー紀要』に発表した。

新型コロナウイルスは2012年9月にサウジアラビアで発見され、重症急性呼吸器症候群(SARS)と病原体が類似し、多くの感染者が重症な呼吸器症状と急性腎不全を併発するという。MERSの致死率は50%を超え、SARSの致死率を大きく上回っている。

[JST北京事務所]