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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
- 元記事公開日:
- 2014/03/26
- 抄訳記事公開日:
- 2014/06/24
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水中の細菌検出のためのハイテクソリューション
- 本文:
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欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2014年3月26日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===水質や水の安全性が当たり前のように保証されているとは限らない。毎日、何百万トンもの不十分な下水処理水や産業廃棄物、農業廃棄物が世界各地の湖沼、河川、そして海洋に流入している。人類の全人口の体重に匹敵する量の汚染物質である。食品産業や金属加工産業など多くの産業がその製造・処理過程において膨大な量の水を必要としており、水質が最終製品の品質に深刻な影響を与える恐れがある。
EUが資金提供しているプロジェクトの研究者らが、水に由来する死亡や病気を潜在的に防ぐための斬新な方法を考案した。彼らは、水中の細菌を検出するように設計されたハイテク装置を開発した。この新システムにより、産業プロセス水や産業廃水の質を、「光超音波」装置と脂質ベースの診断キットを用いてリアルタイムにモニターすることが可能となる。
現在、水中の汚染物質の識別は、もっぱらサンプリングとラボ分析(オフライン分析)を通じて手作業で行われている。しかし、既存の方法は時間がかかる上に費用も嵩むため、分析件数を最小限に抑えなければならない。そのため産業界では、水中の主要な病原菌の検出に関して、斬新で費用効率の高いソリューション、およびオンラインでラボ規模のさらに迅速な方法の両方が求められていた。
AQUALITYプロジェクトのもとで開発されたオンライン水質モニタリング装置は、今までに類をみないものであり、定番の病原菌のサンプリングやラボ試験に取って代わるように設計されている。このシステムにより、サルモネラ菌、リステリア菌、カンピロバクターといった水中の広範な菌株の検出が可能となる。
[JSTパリ事務所]