[本文]

国・地域名:
アイルランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
アイルランド科学財団(SFI)
元記事公開日:
2014/04/23
抄訳記事公開日:
2014/06/25

先進材料・生物工学研究センター(AMBER)、グラフェンについて世界初のイノベーション

IRISH MATERIALS RESEARCH CENTRE (AMBER) IN WORLD FIRST GRAPHENE INNOVATION

本文:

アイルランド科学財団(SFI)の2014年4月23日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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4月21日、AMBER(アイルランド科学財団が設立した材料(物質)科学センターで、ダブリン大学トリニティ・カレッジに本部を置く)の研究者らが、高品質グラフェンの工業生産における新たな方法の開発に成功した。ワンダー・マテリアル(不思議な材料)と呼ばれるグラフェンは、炭素原子1個分の厚さのシートであり、超軽量で、鋼よりも強靱で、驚くほど柔軟性が高く、導電性に優れている。

この発見により、多くの消費製品や工業製品の製造方法が変化するであろう。この材料の潜在的用途は、高度な食品包装、高強度なプラスチック、携帯電話やノートパソコン用の折りたたみ式タッチスクリーン、風力タービンや船舶用の超保護コーティング、現在利用できるものよりもはるかに高い能力を備えた高速なブロードバンドやバッテリーなど多岐にわたっている。

2年間にわたりAMBERの研究チームと共同作業をしたトーマス・スワン社(Thomas Swan Ltd.)は、生産規模の拡大および産業界でグローバルに高品質のグラフェンを利用できるようにすることを目的とするライセンス契約を締結した。同社は、研究上の発見を用いた成果として、2つの新製品を発表している(Elicarb®グラフェンパウダーおよびElicarb®グラフェン分散液)。

[JSTパリ事務所]