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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2014/05/12
- 抄訳記事公開日:
- 2014/06/27
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中国人科学者、「細胞核信号の罠」を提示
- 本文:
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2014年05月12日付の「中国科学報」ネット版は、中国人科学者が「細胞核信号の罠」を提示したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。
中国工程院院士、医学免疫学国家重点実験室主任の曹雪涛氏が率いる研究チームはこのほど、腫瘍の発生と異常な成長を促す新型Gタンパク質分子「RBJ」を発見し、腫瘍の異常な成長の「細胞核信号の罠」という学術的観点を提示した。当該研究成果が5月12日の「Cancer Cell」誌に発表された。
研究によると、RBJは細胞の悪性転化を促し、腫瘍の細胞核内でMEK/ERKシグナルに直接結合でき、遺伝子の発現異常と腫瘍の異常な成長を促す。RBJ値を下げることで、腫瘍の成長を効果的に抑えることが可能である。これは中国が、応用価値が高い潜在的な腫瘍ターゲットを発見したことを意味する。「細胞核信号の罠」という考え方を提示することによって、抗がん剤の開発に新しい方向性が示されるであろう。
[JST北京事務所]