[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2014/06/16
抄訳記事公開日:
2014/07/03

連邦政府の水産養殖研究に関する国家戦略計画(2014~2019年) 

NATIONAL STRATEGIC PLAN FOR FEDERAL AQUACULTURE RESEARCH (2014-2019)

本文:

国家科学技術会議(NSTC)は2014年6月16日標記文書を公表した。その概要を以下に記す。

2012年に米国の消費者はシーフードに826億ドルを費やしたとされ、世界のシーフード市場でも上位3位以内に入っている。しかし国内出荷の水産養殖製品の評価額は年間約13億ドルに過ぎない。したがって米国の需要の多くが輸入によって賄われている。現在の国内の水産養殖生産は、毎年連邦政府の約1億ドルの研究開発投資が牽引している。この産業分野の発展と拡大が、シーフード製品のさらなる国内生産を可能にし、米国に経済的なチャンスを与えることになる。

国家科学技術会議(NSTC)および科学技術政策局の下で水産養殖に関する省庁間作業グループ(IWG-A)は、連邦政府の水産養殖研究・技術移転・支援プログラムの全般的な効果の向上を目的とした「連邦政府の水産養殖研究に関する戦略計画」を展開した。

本計画の目的は次のとおり。

・シーフード利用可能性、雇用、経済的チャンス、レクレーションの機会を拡大し、他方では健全な水生生態系の復元・増強を図る産業の育成を目的とした、国内の水産養殖を促進する研究、科学技術開発に関して、連邦政府の重点項目を明確にする。
・米国の水産養殖生産を促進する着想、構想、方式、技術、能力の採用および実装、さらには水産養殖における技術的・環境的リーダーシップの確立を推進する。

また本計画には次の9項目の重要な目標がある。

・水産養殖と環境との相互の関係の把握を前進させる。
・生産性の増強と自然個体群の保護に遺伝学を活用する。
・水生生物の病害対策とバイオセキュリティの改善に対処する。
・生産効率と健全性を改善する。
・栄養状態を改善し、ノベル飼料(遺伝子組み換え飼料などこれまで使用されたことのない飼料)を開発する。
・栄養豊富で、安全で、高品質のシーフードや養殖製品の供給増加を図る。
・生産システムの効率向上を図る。
・熟練労働力を創出し、技術移転を強化する。
・国内水産養殖の発展を目的として社会経済・ビジネス研究の展開と活用を図る。

[DW編集局]