[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ研究振興協会(DFG)
元記事公開日:
2014/06/23
抄訳記事公開日:
2014/07/07

臨床研究の基本的条件の改善

Hochschulmedizin: Für bessere Rahmenbedingungen der klinischen Forschung

本文:

ドイツ研究振興協会(DFG)の評議会が、医学部の臨床における研究時間、インフラ等に関する具体的改善の必要性を表明。これに関してDFGは概略下記のような報道発表を行った。

DFGは、医学部臨床研究の基本的条件は抜本的に改善されなければならないとの意見を表明。DFGの臨床研究基本問題に関する常設評議会は、これについて具体的な要請を盛り込んだ意見書を作成した。疾病研究組はもとより、臨床ケアの質的確保と治療法拡大のために非常に重要な臨床研究の能力を維持し、向上させようとするものである。

DFGの同評議会はこの意見書で、大学医学部における臨床研究の歴史を憂慮すべきものとしている。この意見書は、ベルリンで6月に行われた連邦首相と州首相の会議の席で、政府の政策的決定権者に直接宛てられたものである。

同評議会の指摘している点は次の通り。
臨床ケアの分野が商業主義へ偏りすぎて、臨床研究へマイナス影響を及ぼすことが多くなっている。このことが大学病院に勤務する医師は研究活動への余裕を奪いつつある。また大学病院における研究のための空間的、設備的な条件も悪化してきた。特に2006年の連邦制度改革により医学部に関する建設、設備への投資が州の所管事項へ移行されたため、州の財政状況を背景に全く増額が見られないどころか後退している。

DFGが主張する基本条件改善のため4つの要求:
・医師が研究を活発に行える時間の確保、拡充
・後継者の育成を高い優先事項とする
・大学の研究インフラの大幅拡充、改善
・施設の新築・改築計画に対する連邦の支援強化

[DW編集局]