[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府科学技術政策局(OSTP)
元記事公開日:
2014/06/19
抄訳記事公開日:
2014/07/10

「材料ゲノム・イニシアティブ」が開始後3年経過、米国製造業再生の取り組みを継続 

Materials Genome Initiative Turns Three, Continues Path to Revitalize American Manufacturing

本文:

科学技術政策局(OSTP)による2014年6月19日標記記事の概要は以下のとおり。

先進材料の発見、イノベーション、製造、商品化の速度を倍にする目標に向けて関係部門全体で取り組む「材料ゲノム・イニシアティブ」(MGI)をオバマ大統領が発表してから3年になる。

オバマ政権は先進材料の発明・製造における米国主導を確保するため、MGIに対する連邦政府の投資を拡大する。その一つとしてMGIを支援する画期的研究に対して連邦政府の5つの機関から1億5千万ドル以上を投資する。

政府は4年目を迎えるMGIの機運を継続するため、政府内外の一連のさらなる取り組みを発表する。新規取り組みには次のものがある。

・国家科学技術会議(NSTC)の「材料ゲノム・イニシアティブ小委員会」は、MGIの構想推進の実行に当たる政府機関のロードマップとして機能する第1次戦略計画案を発表する。

・大学、国立研究所、学術出版社からなるコンソーシアムは、データの利用・共有を促進する目標を持った「全米データ・サービス」(NDS)の一環として「材料データ・ファシリティ試験サービス」を設立する旨発表する。さらに生産性の高い技術の組み合わせに取り組む多くの大学や企業が、自らの施設や研究活動から得られたデータを利用可能にするという新たな段階について表明する。

・鉱物・金属・材料学会(TMS)は、全米に10名の指導員からなるネットワークを配置する「MGI大使」プログラムを新たに立ち上げる。これら指導員はMGIの原理・原則を熟知していて、MGI関連の地方連絡先として機能する。

・その他多数の取り組みがある。

2011年のMGI発足以来、連邦政府は新規研究開発やイノベーション基盤に2億5千万ドルを投資した。それが先進材料に依存する米国の新興産業セクターを支えることになる。このような基盤整備がハイテク材料の新規開発を加速し、エネルギー、保健、輸送、食料・農業、国防など広範囲にわたる国家的目標領域への取り組みを可能にすると期待される。

初期の目標とする事項には次のものがある。

・複数機関が関与する2千5百万ドル規模のNISTの中核的研究拠点。自己組織化バイオ材料、有機光起電材料、アドバンスト・セラミックス、構造的応用に必要な新規高分子や合金など工業的に即利用可能な先進材料の開発に焦点をおく。
・材料のイノベーション、計算や機器使用での新規ツール開発、新材料を市場に投入するまでの期間を短縮する革新的研究への取り組みにおいて最先端を行く、企業、大学、国立研究所200機関の500名以上の研究者に対して、DOD、DOE、NSFが支援。
・「America Makes」、「Lightweight and Modern Metals Innovation Institute」、「Next Generation Power Electronics」の新規3製造研究所の設立。またDOEの「Critical Materials Institute」 も新設する。

[DW編集局]