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国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2014/06/10
抄訳記事公開日:
2014/07/11

オンラインとモバイルのセキュリティに関する、米国との初共同プロジェクトが開始

Kickoff joint projects NL-USA: online and mobile security

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2014年6月10日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)の物理科学部門(Physical Sciences:NWO-EW)、安全保障、法務省、および米国国土安全保障省(DHS)の科学技術部門(Science & Technology Directorate:S&T)サイバーセキュリティ局(Cyber Security Division:CSD)が、サイバーセキュリティの研究に対して、共同で資金提供することになった。

オランダと米国の科学者が参加するサイバーセキュリティの研究プロジェクト3件は、これにより総額で最大約130万ユーロの助成金を受け取ることになる。資金は、オランダおよび米国が折半して負担する。プロジェクトの成果により、オンラインとモバイルのセキュリティの向上が期待される。これら3件のプロジェクトに関連した契約に署名することで、オランダと米国の助成機関の代表が協力関係を承認する運びとなった。

ハッカーやサイバー犯罪者は、世界中で共謀することが多い。こうした現実から、サイバーセキュリティに関する現在の国際的な課題に対処するには、世界規模での研究協力と共同研究が必要かつ大前提となっている。最近では、ブリュッセルにある外務省のコンピュータ・システムがハッキングされた。犯罪者は、ウクライナに関するファイルの取得に成功している。

2012年、専門家による会合の席で、DHS S&T、NWO-EWおよびオランダの専門家が、サイバーセキュリティに関しては欧米の研究分野に数々の重複部分があることを明らかにした。両国が関心を抱いている分野は、サイバー・フォレンジクス(サイバー犯罪の立証のための電磁的記録の解析技術とその手続)、モバイル環境における悪意あるソフトウェア(マルウェア)、国際的なIDの管理、重要なインフラ/SCADAシステム、およびクラウド・コンピューティングである。これらの分野に関連した研究のプロポーザルが提出され、最終的に3件のプロポーザルが選出されたのである。

[JSTパリ事務所]