[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2014/06/19
抄訳記事公開日:
2014/07/11

エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が新規プロジェクト13件を発表 

ARPA-E Announces 13 New Projects at New York Energy Week

本文:

エネルギー省(DOE)の2014年6月19日標記発表の概要は以下のとおり。

エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)は6月19日、低コストの分散型発電に必要な変換型燃料電池技術の開発を目的とした13件の新規プロジェクトへの3千3百万ドルのファンディングを発表した。ARPA-Eの新規プログラム「電気化学系をベースとする安定電力」(REBELS)を通して資金支援を受けるこれらプロジェクトは、電気化学的分散発電システムを使用して、グリッド安定性の向上、間欠的な再生可能技術の平衡化、CO2排出の削減に重点を置く。

燃料電池、つまり燃料の化学的エネルギーを電力に変換する装置は、利用される場所の近くで発電をする分散発電システムに最適である。分散発電システムは、現在普及している大規模、中央集中型の発電施設や発電所の代替となるものである。中央集中型発電システムは規模の点で経済性に優れているが、多くの場合供給地点と配電箇所との間で長距離送電が必要であり、送電網において効率損失が生じる。加えて中央集中型システムに再生可能エネルギー源からのエネルギーを取り込むという課題がある。

現在の最先端の燃料電池研究では一般的に配電網(グリッド)規模向けには高温で、車両技術向けには低温で稼動する技術に焦点を当てている。ARPA-Eの新規REBELSプログラムでは、低コストの中温燃料電池(ITFCs)に焦点を置き、次の3つの方式に力点を置いている。

・第1の方式では、分散発電システムでの利用に必要な低コストの材料やシステム構成部品で製造される効率的で信頼性の高いITFCsを供給する。
・第2の方式では、ITFCsと電力貯留とをシステムレベルではなくデバイスレベルで統合することにより、過渡電源負荷に対してバッテリー同様の対応を可能にする。
・第3の方式では過剰のエネルギーを活用してメタンその他の炭化水素ガスを液体燃料に変換するITFCsを開発する。

[DW編集局]