[本文]
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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防企業センター(CDE)
- 元記事公開日:
- 2014/06/30
- 抄訳記事公開日:
- 2014/07/15
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防衛企業センター(CDE)のファンディング対象研究プロジェクトの公募
- 本文:
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2014年6月30日、国防省傘下の国防科学技術研究所(Defence Science & Technology Laboratory: dstl)の一部と位置づけられる防衛企業センター(Centre for Defence Enterprise: CDE)は、ファンディング対象となる研究プロジェクトを選抜(competition)方式で公募する旨明らかにした。募集中または募集予定のコンペティションの概要は以下のとおり。
[募集中のコンペティション]
1) 恒常的取り組みの課題(enduring challenge)コンペティション
以前は「Open Call」と呼ばれていたコンペティションで、複数のカテゴリー領域の革新的で実現可能性のある研究を対象とする。ファンディング予算は年300万ポンド。対象となるカテゴリーは次のとおり。()内はサブカテゴリー。
・防護 (要員、基盤装置、施設、デジタル・システム、材料)
・状況認識 (センサー、精密航法、精密計時、GPS依存度の縮小、持続的監視、デジタル・システムの状態)
・動力 (供給方式、動力源、非化石、ハイブリッド、管理、燃焼効率)
・通信 (安全対策あり、安全対策なし、モバイル、新方式)
・データ (サイバー、情報、ビッグデータ、管理・処理、意味づけ(sensemaking)、可視化、配信、相互運用)
・殺傷力 (兵器: 従来型、新型、指向性エネルギー兵器、防御兵器、殺傷力のない兵器)
・移動性 (基盤装置、空中、陸上、海上、宇宙、人、駆動手段)
・人的能力 (肉体的・精神的、システム・インターフェイス、生存性、持続性、訓練、医療)
・所有コストの削減 (基盤装置、設備、施設)本コンペティションは月単位で実施され、毎月応募締切日が設定される。審査も月ごとに実施。
2) テーマ別コンペティション: 積層造形
本コンペティションの予算総額は75万ポンドで、応募締め切りは2014年8月28日。積層造形とはデジタル制御マシンを用いた材料の多層堆積を意味する。この用語の指す範囲は、3Dプリンティング、直接溶融技術(レーザーや電子ビームなど)、ワイヤー送給処理など広範囲の技術に及ぶ。
3) テーマ別コンペティション: 大気中化学物質の危険有害性の検出
本コンペティションのファンディング総額は50万ポンドで、応募締め切りは2014年9月11日。ガス状またはエアロゾル状の有毒化学物質の革新的な検出法が競われる。とくに以下の領域で示される能力のうち1つ以上が要求される。
・高度の選択性、分子の分類または特定が出来ることが望ましい
・高感度
・迅速・容易に設定可能なプラットフォーム上において広範囲の脅威物質を検出する能力
[募集予定のコンペティション]次の3つのコンペティションは、近々募集が開始される。
1) テーマ別コンペティション: サイバー防御対応の自動化
本コンペティションのファンディング総額は50万ポンドで、2014年8月13日募集開始予定。本コンペティションの課題は、システム内のマルウェアやその他の脅威に対して、どのような自動対応が適切で、それをどのようにして達成するかを決定することである。
2) テーマ別コンペティション: 国防における合成生物学の応用
本コンペティションで使用可能なファンディング総額は100万ポンドで、2014年9月3日募集開始予定。本コンペティションの目的は、近年の合成生物学の発展を利用して、以下の3つの領域における国防・安全保障上の大きな利益を与えることにある。
・要員やシステムの防御能力の向上
・国防・安全保障に必要な新型のセンサー技術
・より広範な国防・安全保障上の応用を狙った能力改革の可能性3) テーマ別コンペティション: 防衛医科学
本コンペティションで使用可能なファンディング総額は50万ポンドで、2014年9月3日募集開始予定。本コンペティションは、防衛医学の新たな重点領域を支える以下の2つの課題から成る。
・健康監視に関する技術
・初動要員のための先進医療システム
[すでに応募が締め切られたコンペティション]以下の4件のテーマ別コンペティションは、2014年6月30日現在すでに応募が締め切られている。
・空中での脅威に対する防衛
・情報処理と正確な状況判断(sensemaking)
・治療における生得的反応標的
・次世代のソーナー [DW編集局]