[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
国家自然科学基金委員会(NSFC)
元記事公開日:
2014/06/12
抄訳記事公開日:
2014/07/22

中国、超硬合成材料の研究に重要なブレークスルーを獲得

中国极硬材料合成研究再次取得重大突破

本文:

中国国家自然科学基金委員会は2014年6月12日付で、中国の研究チームは硬度が天然ダイヤモンドの2倍になるナノ双晶構造ダイヤ素材を合成したと伝えた。本記事でその概要をまとめる。

各国の研究者による過去長年に亘って繰り返された努力によって導かれた「天然ダイヤより硬い材料の合成はほぼ不可能だ」という結論に対し、燕山大学の田永君教授が率いるチームは、大学の馬琰銘教授と米国シカゴ大学の王雁賓教授と協力してチャレンジを行うこととした。この研究は、国家自然科学基金(NSFC)と973計画(MOST所管)から支援されている。

田教授らは初期の理論研究において、双晶極性の共有結合性材料の硬度形成は、ホールペッチ効果(Hall-Petch)からの貢献のほか、量子閉じ込め効果も付加的に貢献していることを明らかにした。この発見に基づき、同チームは昨年、玉ねぎ構造の炭化ホウ素前駆物質を使って、人工ダイヤの硬度を超えたナノ双晶構造の立方晶炭化ホウ素を合成した。この成果を受けて、同チームは更に玉ねぎ構造炭素物質の高温高圧環境における位相変化の研究を開始した。その結果、高温下で、ビッカース硬さが天然ダイヤの2倍に達したナノ双晶構造ダイヤを得ることに成功した。

この成果は6月12日出版の「Nature」誌に発表した。また、Los Angeles TimesやChemistry World、PhysOrg等多数の科学誌も、同成果について抜粋して広く報道しているという。

[JST北京事務所]