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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科技網
- 元記事公開日:
- 2014/06/24
- 抄訳記事公開日:
- 2014/07/28
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陳竺氏、中国特許法の実施における課題を指摘する
- 本文:
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中国科技網は2014年6月24日付で、全国人民代表大会(全人代)が「中華人民共和国特許法」の実施状況について審議したと伝えた。本記事でその概要をまとめる。
全人代の陳竺副委員長は、特許法実施状況の審査報告を行った際に、中国の特許(発明)出願数が2013年に82.5万件に上り、3年連続で世界トップを占める等誇るべき実績を積み上げたと評価した一方、特許法の実施において抱えている課題を取り上げた。課題は主に以下のとおりである。
・特許の質への重視が不足している
コア産業とコア技術分野の特許が少ないこと、一部のハイテク分野における特許創造力が他国に大きな差があること、特許の維持年数が短いこと、海外への特許出願が少ないこと等・権利侵害が日常的に発生している
企業に知財権保護の意識と能力が不足すること、Eコマースと現代物流の発展に伴う権利侵害手段の高度化等・特許の実施を軽んじている
大学等における「出願を重視し、実施を軽んずる」という問題が目立つ。2013年度の全国特許調査によると、大学が持つ特許の実施率は30%に達しておらず、また、企業の特許応用能力も低下するという。・特許に関する公共サービスが不十分である
2013年末時点で、全国における特許事務所が1,019社、特許弁理士が8,950人というものの、特許事業の快速成長には遥かに見合わない。また、知財権管理部門の配置の不合理や特許情報の不透明、特許に関するインフラの整備が遅れている等の課題もある。 [JST北京事務所]