[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
独語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/07/04
抄訳記事公開日:
2014/07/28

欧州中性子生産用スパレーション源(ESS)研究参加

Deutschland beteiligt sich an Forschungsanlage ESS

本文:

ドイツは欧州中性子生産用スパレーション源(Electrostatic Spraying Systems: ESS)に参加することを決定。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略以下のような報道発表を行った。

核分裂を用いない、新しい中性子源を有する世界最新の研究機関がスウェーデンに誕生する。スウェーデン、デンマークの他、欧州15か国がと共同で参加することになるESSは中性子研究では他に類例を見ない施設である。

ヴァンカBMBF大臣は、この決定に当たり「パートナー諸国と共に行動することで大きな研究テーマを前進させ、より多くを達成することができる。このためドイツはESS研究施設の建設と運営に喜んで参加する。生物学からライフサイエンス、物質・エネルギー研究に至る重要な社会テーマを、最新のインフラにおける国際共同プロジェクトによって効果的に研究することができる」と語った。

ESSは基礎研究だけでなく応用研究にも利用できる。今日、既に磁気情報メモリー、半導体・高性能エレクトロニクスの材料開発、核医学用ラジオアイソトープの製造等が幅広く中性子研究を基盤としている。将来は中性子によってエネルギー貯蔵システムの最適化が行われ、医学に応用されての個別的な分子が作られ、新しい機能材料も開発されることになろう。

ESSはEuropean Research Infrastructure Consortium(ERIC)の法形態による欧州の研究施設として設立されるもの。建設費18億ユーロの内、所在国であるスウェーデンとデンマークが半分を負担する。ドイツは建設費に関して合計2億250万ユーロ、運営費年間1,500万ユーロを負担する。ドイツの研究機関は加速器のための実験ステーションの開発及び建設を行う。

[DW編集局]