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- 国・地域名:
- ロシア
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ロシア連邦政府
- 元記事公開日:
- 2014/06/17
- 抄訳記事公開日:
- 2014/07/30
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バイオ技術開発
- 本文:
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2014年6月17日付ロシア連邦政府ウェブサイトは、ドミートリー・メドヴェージェフ(Dmitry Medvedev)首相がキーロフ市(ロシア中東部の都市、モスクワから東に約900キロ)で開催されたバイオ技術フォーラムで講演した旨発表したところ、首相の発言概要は以下のとおり。
バイオテクノロジーは、エネルギー、従来型産業、医学、農業において広く活用されている。この分野の研究のポテンシャルは明らかに巨大である。専門家によれば、世界で最も急速に発展している市場の一つである。2013年の市場規模は約2,600億ドルで、年平均の成長率は11%を超えた。
ロシアにはバイオマス資源が豊富にある。つまりわが国はこの分野で世界のトッププレーヤーになると見て間違いない。しかし今なお多くの製品を輸入しなければならず、これは問題である。そのため、ロシアにおいてハイレベルのバイオマス処理技術を開発する必要がある。その際、バイオテクノロジーの分野においてこれまでロシアで生み出された、また、現在生み出されつつある研究成果をうまく利用することが重要であろう。
バイオマスは最も有望な再生可能エネルギー源の一つであり、森林、農業生産、産業廃棄物の存在するところにはどこにでも見られる。主要な課題はこのような資源を洗練された方法で活用することである。しかし我々は、従来のエネルギー源にあまりに慣れきっているために、この(バイオマス)部門の可能性に往々にして気付いていない。その上、従来型エネルギーの販売で利益を得ている者はそのような新しい取り組みを歓迎しないことから、この技術を開発しようとすれば抵抗に遭うことは明らかである。
しかし国家的展望においては、そのようなプロジェクトを推進することに疑問の余地はない。化石燃料の保有量がどれだけあろうと、わが国がどれだけエネルギー供給先進国であろうと、我々はなおバイオテクノロジーの振興を図る必要がある。我々はこの産業に投資し研究開発を進める必要がある。そうでなければ、次なる技術革新が到来する時点で我々は取り残される可能性があるからである。
政府はこのような努力にすでに着手している。バイオテクノロジー及び遺伝子工学を推進するロードマップが昨年承認された。2012年から、2020年までのバイオテクノロジーの発展総合プログラムが進行中である。我々の目標はGDPに占めるバイオテクノロジー産業の割合を、2020年には約1%に、2030年には3%にすることである。
2014年2月、ベルゴロド市(ロシア南方に位置する都市)で開かれた経済近代化・イノベーション開発評議会幹部会において、最先端バイオテクノロジーによる問題解決推進の方法について議論したが、政府は現在これについて積極的に作業を進めているところである。
[DW編集局]